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2022-02-09 00:00
ラーム・エマニュエル駐日米大使に学ぶべきことあり
角田 英明
鐘紡株式会社元社員、日本国際政治学会会員
エマニュエル駐日アメリカ合衆国大使は着任早々から
積極的発言
(2022年2月7日付、本人Twitter公式アカウントより)をしている。曰く「ロシアは他国の主権を尊重せず、北方領土については、米国は1950年代から日本の主権を認めている。今般のウクライナ危機も同様、侵略者は誰なのか明らかだ」等々。
さすが豪腕凄腕と言われた人物である。お飾りのような大使とは全く異なる。旧ソ連時代から何ら変わらぬプーチン政権のロシアの、目的のためにはあらゆる違法、誤魔化し、背信を厭わぬ手管の本質を見極めず、経済的恩恵を糧に北方領土回復の甘き夢物語のために、まるで腫れ物に触るように対応している日本政府の有り様は、プーチンロシアをして日本を見くびらせる要因となさしめているのがおちである。
その証拠に、プーチンロシアは日本の律儀誠実な対応を一顧だにせず、平然と”領土変更”を認めぬ憲法改正を日本の面前でぬけぬけとしてのけている。ロシアの強者を敬し弱者をさらに叩くが本質をいつになったら日本政府は会得するのであろうか。昨今の国会ではウクライナ危機に対し憂慮の決議をしたもののロシアの国名名指しを避けている。ロシアは腰の引けた日本を”相変わらず”と冷笑していることであろう。
首相、外務大臣は、会合内はいざ知らず、内外での公の席、メディアにおいてエマニュエル大使のような明瞭なる正論を発する必要がある。それは上述のように対露関係に水を差すのではなく、寧ろ逆にロシアの有り様からすれば当方の立場を認めさせる上で交渉にプラス要因であるということを知るべきである。
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