公益財団法人日本国際フォーラム

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e-論壇百花斉放

JFIR主催 / GFJ連携 / CEAC連携 / WSD後援


⽇中攻防「グレーゾーン」─習近平「⾼市たたき」の実相

 情報戦を軸に⼼理戦・認知戦をかみ合わせた「グレーゾーン事態」での⽇中対⽴が、激しさを増している。発端は、「存⽴危機事態」に台湾有事を絡めた⾸相・⾼市早苗の国会答弁とそれを受けて「汚い⾸を斬ってやる」と発信した中国の駐⼤阪総領事・薛剣のX投稿だが、国家主席・習近平が軍事⼒を背景に本格的な歴史戦にまで踏み込んで戦線を広げた狙いは何か。その戦略的意図は那辺にあるのか。経済不況下にあって国⺠の不満を外に

鈴木 美勝

日本国際フォーラム上席研究員

中露脅威論から大転換ートランプ新安保戦略ー

 トランプ米大統領の「国家安全保障戦略」(NSS2025)ー12月4日公表ーは中国、ロシアを米国への直接的脅威の対象とみていないことを鮮明にした。ウクライナ戦争の停止交渉を米国の核心的利益とし、その目的として欧州経済の安定や対ロ戦略的安定の再構築を掲げた。欧州については北大西洋条約機構(NATO)の同じ同盟国にもかかわらず、対ロ関係で「自信のなさ」を論難する冷淡ぶりである。第一期政権のNSS201

鍋嶋 敬三

評論家

日本を亡ぼす「非核三原則」

 「非核三原則」とは「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」と言うノーベル平和賞受賞の佐藤栄作元首相が1967年に唱えた「原則」であるが、これが「国是」として絶対化され、日本の防衛政策を大きく制約してきた。日本は核保有国の中国、ロシア、北朝鮮に取り囲まれ、最悪の場合はこれらの国から核恫喝や核攻撃を受け、日本の存立にかかわる危険性を排除できない地政学的立場に置かれている。今回の「高市発言」を口実とす

加藤 成一

外交評論家(元弁護士)

何故ローマ教皇がトルコの地で平和を訴えるのか

 宗教というのは、中世までは「宗教の布教」を兼ねて戦争が行われていた。宗教的な施設などには多くの人が寄進しており、その富が多く宗教芸術などの美術品は非常に豪華なものが多くまた、価格も価値も高いものが少なくない。そのような感じに考えれば、中世にあった十字軍などは、まさに宗教芸術品の略奪であったというようなことも言えるようなところではないか。基本的に宗教は、これはイスラムもキリストも仏教も同じであるが

宇田川 敬介

作家・ジャーナリスト

信仰共同体としてのアメリカ

 トランプ大統領は、西アフリカのナイジェリアで多数のキリスト教徒が殺害されているとして、アメリカが軍事介入する可能性を示唆した。ナイジェリアで何が起こっているのか、そして、トランプの警告の背後には何があるのか。ナイジェリアは、人口が2億3千万人とアフリカ最大で、石油などの天然資源に恵まれている。国土の面積は、日本の約2.4倍である。三大民族は北部のハウサ人、南西部のヨルバ人、南東部のイボ人で、宗教

舛添 要一

国際政治学者

⾼市「咲き誇る⽇本外交」の陥穽─重要さ増す「裏」舞台

 「外交はアート」と⾔われる。そこには、「表」の「舞台」があり、そこで演じる「役者(アクター)」がいる。加えて、必ず「裏」の舞台があり、国家的外交の⼤事に取り組む際には「裏」の舞台で、主役たる⾸脳の意を体した、匠(たくみ)の交渉スキルを持つプレーヤーがシェルパ的な働きをするのである。就任早々、最重要の外交イベントたる⽇⽶⾸脳、⽇中⾸脳両会談をこなした⾸相・⾼市早苗は、裏⽅が準備した表舞台に在って物

鈴木 美勝

日本国際フォーラム上席研究員

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日本国際フォーラム ( JFIR ) とは

日本国際フォーラムは、市民社会の側から、つまり民間・非営利・独立・超党派の立場から、会員および市民の参加を得て、外交・国際問題について研究・討論・交流・提言等の活動を促し、もって内外の世論の啓発に努めることを目的としますが、それ自体が組織として特定の政策上の立場を支持し、もしくは排斥することはありません。

特定の提言の内容について責任を有するのは、あくまでもその提言に署名した者に限られます。日本国際フォーラムは、1987年3月に財団法人として設立されましたが、2011年4月以降は、内閣総理大臣からその活動の公益性を認められて、公益財団法人に移行しました。