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2006-04-28 00:00
靖国問題を考える
村岡 達夫
会社員
この政策委員会の会合で、報告者の添谷芳秀教授が「靖国問題は中国、韓国の批判を度外視して、先ずわが国自身で議論すべき」と発言されていますが、その結果はどうなるという想定なのでしょうか。
本来戦死者を祀る靖国神社に戦死者ではないA級戦犯が合祀されていることに問題があります。だから、「靖国神社は諸外国にある無名戦士の墓と同じだ」ということにはなりません。であるとすれば、別に無名戦士の墓または戦死者の慰霊碑を建設することにするか(そこの対象は戦死者に限られますから、そこに戦死者ではない所謂A級戦犯が祀られることはないでしょう)、靖国神社とは別の所にA級戦犯を移して、靖国神社は純粋に戦死者を祀る神社にするか、その二つに一つを選ぶ以外に解決の道はないのです。
東條英機元首相などが祀られているままで、そこに日本の現職首相が参拝に出かけるというのは、中国、韓国だけでなく、世界全体に対して挑戦しているようなものです。そのように受け止められてもやむをえない面があります。それを「中国、韓国の批判」があるからというのではなく、「わが国自身で議論」し、気づくのであれば、日本人もまだ見捨てたものではない、ということになるでしょう。この政策委員会の議論がそのきっかけになってくれることを期待しています。
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