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2006-04-29 00:00
「フィンランド化」の使用は問題
斉藤 欽一
会社員
屋山太郎氏のコラムを拝見した。そのなかで屋山氏は「国際政治用語に『フィンランド化』という言葉がある。冷戦中、ソ連に取り囲まれたフィンランドは、独自の外交政策をとればソ連に押しつぶされかねず、ソ連の気に入る外交を余儀なくされた。現在の日本はさながら中国に圧迫されたフィンランドだ」との発言があったが、長年北欧とのビジネスに深くかかわってきた者として、少しフィンランドの弁護をしてみたくなった。
ソ連がフィンランドに対して国際法も国際道義も無視した横暴かつ冷酷な政策をとったことは事実だが、第二次大戦直前にナチス・ドイツと同盟したソ連がフィンランドに領土割譲を要求したときには、敢然としてこれを拒否し、ソ連の軍事侵攻に対して国を挙げて戦い、これを撃退したことは広く知られている。その後もフィンランドはしたたかな外交を展開しており、フィンランドという国の矜持を維持してきた。だからフィンランドは大国の言うがままになった哀れな小国なのではなく、凶暴な大国と渡り合って最後まで誇りを失わなかった尊敬すべき国なのだと言える。
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