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2009-07-14 00:00
(連載)G8「不拡散に関する首脳声明」を支持する(2)
角田 勝彦
団体役員
核軍縮がバランスを考慮しつつ行われるのはやむを得ない。ロシアはミサイル防衛(MD)と絡めている。我が国でも米国の核軍縮が我が国への「核の傘」の脆弱化を招かないかとの懸念があり、麻生首相は、8日のG8首脳夕食会の前後に行われたオバマ大統領との短時間の会談(ディスカッション)で米国の「核の傘」による抑止力が機能している状況を確認した。さらに7月中にも「核の傘」を巡る日米両国の正式協議の場が設けられ初会合が開かれる由である。そこでの結論は、オバマ政権が12月にまとめる、米国史上3回目の「核戦力体制見直し(NPR)」に反映されよう。
しかし、実は政治的にも経済的にも技術的にも、我が国が核の脅威に核で対抗することは困難である。核はあまりにも破壊的で(先制攻撃はもちろん核攻撃への報復のためであっても)使えない兵器になりつつある。最近、核密約文書の有無がマスコミを賑わせているが、冷戦終了後、1992年7月、ブッシュ(父)大統領は、世界中の米戦術核撤去完了宣言を行っているのである。
すなわち我が国が核関係で追求すべきは、核テロ防止はもちろんとして、核軍縮と不拡散である。その関連で唯一の被爆国の立場を強調するのに、遠慮は無用である。
国際原子力機関(IAEA)の12月からの次期事務局長(任期4年)に、ウィーン国際機関日本政府代表部大使の天野之弥氏が選出されたのは、このことへの各国の配慮もあろう。核戦力の近代化を進め、中距離核ミサイル「東風21」を我が国へも向けていると想定される中国への要求を含め、「核兵器のない世界」実現のため、我が国は、堂々と一層の努力を行うべきである。世界の潮流は、我々に味方している。(おわり)
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