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2009-07-21 00:00
世界から尊敬される日本になるためには?
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
将来の日本に求められる政治の基本方針は、何でしょうか。私は、日本が世界においてリーダーシップを確立し、世界のオピニオン・リーダーになることだと思います。軍事力で世界を圧するような国になるのではなく、世界中からその民主主義・自由主義・資本主義のあり方を尊敬されるような国を作りたいと思います。民主主義を高めるには民意を高める必要があります。自由主義のためには、人々の感性や美学を磨き、相互理解と多様性を尊重しなければなりません。資本主義の根本は、個人がそれぞれ分相応に努力する事です。そしてその努力が報われる必要があります。国家に生活を頼ったり、誰かに施しを求めるような考え方には、私は加担しません。議論は、個人や一部の集団の利得のためではなく、何が全体の正義であるかを追及する方向でなされるべきです。
本7月21日、衆議院が解散され、総選挙が8月30日投開票と決まりましたが、自由民主党がなぜ負けそうなのか。その理由は、安倍さん、福田さん、麻生さんと3代続いて、自民党は「守り」に徹して、日本変革の期待が持てないからだと思います。小泉さんが早く引退してしまったため、「変革」は道半ばで、不満分子が多いことは理解できます。しかし、後戻りしてしまっては、そりゃー、人気がなくなるのは当たり前です。生活を豊かにする手段は、経済の活性化だと思います。政府は、国家・国民の努力が報われるような制度を構築する為に奉仕してもらいたいと思います。政府が、不平・不満分子の対応に追われるような有様では、国民から見放されるのも当然でしょう。
他方、民主党の一番良いところは、官僚の特権をなくし、民間並みにしようとしていることです。しかし、「子育て支援」などといって、政府が国民にお金を配る事は、先進国家にふさわしい政策ではありません。そうです、経済の基本は、企業が付加価値を作ることであり、増税に伴う政府の歳出増という移転所得や、金融機関の金融相場の利益などは不労所得であり、全体の富は増えない事に、皆さん、気づいてください。格差の拡大を嘆く前に、政府の支援を受けずに自立できる社会階層をどんどん作ることです。金融機関への増資よりも、失業者を減らす為には、産業を勃興させる事が大切です。
価値を産み出す生産やサービスに従事する人を増やし、付加価値を産み出す経済活動を活性化するために、制度を整えるのが政府の役割です。景気対策も必要ですが、インフレも怖いので、歳出政策に頼ってその後増税となる路線よりも、労働力のモビリティーを高め、金融政策の質と量によって調整する方がベターではないでしょうか。GNPに占める政府支出の割合が増えれば増えるほど、少数が全体を支えなければならず、付加価値を産む経済活動への負担が増すばかりです。話は元に戻りますが、日本において世界に冠たる社会システムを構築する事こそが、日本が世界においてオピニオン・リーダーになるための第一歩であると考えます。皆様、頑張りましょう。
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