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2009-09-28 00:00
(連載)鳩山外交と「核の傘」(1)
角田 勝彦
団体役員
鳩山首相は、米国での国際デビューを無事果たし、9月26日、笑顔で帰国した。5日間と短期間ではあったが、同首相が、国連総会、国連気候変動首脳会合(気候変動サミット)、核不拡散・核軍縮に関する安保理首脳会合、G20首脳会議(金融サミット)及び米中露を始めとする多くの各国首脳との会談などの濃密な日程を(日本人的な)まじめな面持ちで次々とこなしたこと、とくに気候変動サミットで温室効果ガスの条件付大幅削減を熱を込めて声明したことは、各国の注目を集め、日本の国際的地位の向上に役立った。まずまずのスタートと評価できる。
鳩山首相の諸演説は理想(友愛)と美辞麗句の羅列にすぎず、「実行が問題」と批評する論評も多いが、外交では口舌は立派な手段である。不言実行は通じない。たとえば23日のオバマ大統領の一般討論演説により国連内で地球規模の問題解決に向けた米国との連帯感が広がったとされる。もちろん国際的発言は責任を伴う。とくに日本のような「言ったことは、実施する」と信用がある大国の首相の発言となれば、ひとしおである。この意味で鳩山政権が自らだけでなく後続政権に重い責任を負わせたことは否めない。
鳩山首相は、国連総会の一般討論演説で、日本が「世界の架け橋」になるべく全力を尽くすと宣言し、具体的に(1)世界的経済危機への対応、(2)気候変動問題、(3)核軍縮・核不拡散、(4)平和構築・開発・貧困、(5)東アジア共同体の構築の5課題に重点的に取り組む方針を示し、諸演説で敷衍した。
このうち温室効果ガスの条件付大幅削減が大きな反響を呼んだが、筆者がここで論じたいのは、核軍縮・核不拡散関係の発言である。戦争は最大の環境破壊といわれるが、その中でも核兵器は、第5福竜丸やチェルノブイリの例を挙げるまでもなく、爆発による甚大な被害に加え、放射能汚染を引きおこし、あらゆる生命に永続的影響を残す点で、他の兵器と違うのである。(つづく)
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