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2009-11-30 00:00
より多くの民意を国政に反映させるために
角田 勝彦
団体役員
玉木洋氏の11月29日付寄稿「国民投票は政策判断の誤りを防ぐ防波堤になりうるか?」を拝読した。まず、拙稿「国民投票の薦めは、『直接民主主義』の薦めではない」 及びその前の「国民投票の実施と投票の義務化を」を丁寧に読んで頂いたことに感謝する。かなり共通の認識ができたと思うが、拙稿についてなお二、三の補足をしたい。
拙稿は、たしかに、今回の政権交代を「無血の平成維新」と表現した鳩山演説から説き起こしたが、民主党政権下に限らず、どの政権下においても、代議制民主主義を前提として「より多くの民意を国政に反映させるために(実はこれが寄稿時の原題だった)」どうしたら良いかを考察し、限定的に「国民投票の実施と投票の義務化を」提案したのである。国民投票の実施が考えられる国政の根幹にかかる事項として、憲法第9条に関する解釈の変更(解釈改憲)やそれに基づく法律案を挙げたが、これは、むしろ自民党が本命とした事項である。憲法改正手続の国民投票法が自民党主導により成立し、主要規定は2010年5月18日施行予定であるにかかわらず、自民党政権時代しばしば解釈改憲が企画されたことも勘案して、この提案に至ったのである。
なお、2007年国民投票法が国会で審議された際、民主党は、憲法改正国民投票に加えて、重要な国政問題(統治機構や生命倫理の問題など。詳細は他の法律で改めて規定)についての国民投票制度の創設に関する条項を含む修正案を提出している(否決された)。いずれにせよ 「国民投票は政策判断の誤りを防ぐ防波堤になりうるか?」については、まず「誤り」というのは、その反対論者の主張であって、民主主義の下では多数が「正しい」とせざるを得ないことを認識すべきであろう。国会の議決を国民投票が覆せるかは、時と場合によるが、国民投票まで行えば納得できるということなのである。さらに民主主義のもとでは、次の選挙は必ず来るから、そのとき是正を図るのが本道だろう。
投票義務化について付言すれば、国民投票法審議の際、棄権者が多いと困るということで、国民投票成立の要件として特定投票率(例えば40%)達成を条件とする案もあったが、その場合賛否の割合によっては、賛成する国民の実数が少なくても可決、多くても否決という計算が出来ることから、投票率は要件にされなかった経緯(計算略)がある。この経緯からの提案である。私は 基本的に日本国民は全体意志を信頼できるほど程度が高いと信じている。
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