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2006-05-29 00:00
せめて「もう少しまともな情報機関」を持たなければならない
円山 啓二
団体職員
5月5日付け投稿記事において木下彩子氏は第26政策提言「新しい脅威と日本の安全保障」に関して、まず「本格的情報機関とは何か」についての議論がなされていないとして、その必要性を指摘する。木下氏の言わんとするところは、そのような議論をすれば、各国の「本格的情報機関」がどれほど人権を侵害し、許すべきでない活動をしているかが分かり、日本はそのような「本格的情報機関」を持つべきではないとの結論になるはずだ、ということのようである。
しかし、私はこのような木下氏の議論に同調できない。政策提言が指摘していることは、今日の日本が国家としていかに情報なきまま漂流しているかということであって、そのために日本の国益は危機的なほどに脅かされている。日本にある「情報機関らしきもの」は内閣調査室だけであるが、その実態は各省出身者の寄り集まりにすぎず、米国のCIAはもちろん、英国やフランスの情報機関と比べても足元にも近づけない代物である。
せめて「もう少しまともな情報機関」を持たなければというのが、この提言の趣旨であり、それは傾聴に値する提言だと思う。それをいきなりCIAやKGBを持ち出して、頭から議論もさせないというのであれば、それは詭弁であって、まじめに日本の国益を考えている態度とは言えない。テロや非伝統的安全保障への対策が緊急の要請となっている今日、少なくとも「もう少しまともな情報機関」を日本も持つべきだとの提言は真剣に考えてみる必要があると思う。
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