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2010-03-28 00:00
(連載)急速に支持を失うオバマ大統領(6)
中岡 望
ジャーナリスト、国際基督教大非常勤講師
アフガニスタンへの増派を決め、リベラル派の反発を買い、保守派の喝采を浴びる場面も見られた。オバマ政権は外交政策で目立った成果を上げることはできなかった、と言っても過言ではない。むしろ台頭する中国やインド、ブラジルの勢いにアメリカのパワーの相対的な低下さえ見られた。ブッシュ政権で国連大使を務めたネオコンの論者ジョン・ボルトンは「オバマ大統領は国内政策に頭がいっぱいで、外交政策や安全保障政策に関心を抱いていない」と、オバマ政権を分析している。
中国政策の混迷は、オバマ政権の外交政策の基本が定まっていない、ことを象徴的に示している。昨年11月、北京で行われた胡錦濤国家主席との会談は、米中の友好関係を最大限にアピールするものであった。新しい世界秩序「G2」の誕生を思わせた。貿易不均衡、人民元問題、人権問題など深刻な問題があったが、首脳会談ではオバマ大統領は胡錦濤主席に対して強い態度を取ることはなかった。
だが、中間選挙を控え、オバマ大統領は急速にポピュリスト的姿勢を取り始め、中国との対立姿勢を強め出した。年明け早々から中国製品への課徴金を決定、台湾への武器輸出を認め、グーグル問題で中国政府を批判し、いままで沈黙していた人権問題を大きく取り上げるようになった。また議会の圧力を受け、人民元切り上げを公然と要求するようになった。さらにイラク制裁を巡って対立が表面化している。中国政府の批判にもかかわらず、オバマ大統領はダライラマとの会談を行う姿勢も見せている。オバマ大統領は、どう中国との緊張を緩和するのだろうか。(つづく)
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