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2010-04-13 00:00
(連載)イギリス総選挙と外交政策の行方(1)
河村 洋
親米NGO代表
イギリスでは近々総選挙があり、5月6日に実施される可能性が最も高い。この選挙は非常な接戦が予想されるので、労働党と保守党の外交政策の比較は、重要になってくる。イギリスの外交政策と総選挙の見通しを語るために、3月3日に王立国際問題研究所で開催された「変貌する世界の中でのイギリスの役割」というパネル・ディスカッション、そして3月20日に東京のLSEフォーラムで行なわれた「EUへの理解と影響力の行使、またはEUの将来に対するイギリスの態度」という講演に言及したい。
王立国際問題研究所でのパネル・ディスカッションはロビン・ニブレット所長が司会を務め、現職と影の外相が参加した。参加者は労働党のデービッド・ミリバンド氏、保守党のウィリアム・ヘイグ氏、そして自由民主党のエドワード・デービー氏である。討論会を通じて、労働党のミリバンド氏が「イギリスはヨーロッパ連合の中核であるべきだ」と説いたのに対し、保守党のヘイグ氏は「イギリスの国家主権」を説いて、「二国間関係の重要性」を強調した。
現在、イギリスは特にアフガニスタン、イラン、イラクといった中東の脅威への対処に深く関わっている。またロシア、中国、インドといった国々でのナショナリズムの高まりと経済の急速な発展は、世界に新たな挑戦を突きつけている。国際政治の環境が変わる中で、イギリスはアメリカやヨーロッパ連合との関係を再構成する必要に迫られている。
ミリバンド氏は「G2(アメリカと中国)ではなく、G3(アメリカ、中国、EU)が主導する世界」を構想し、「イギリスは、EUを通じて世界の政治経済で重要な役割を果たすことができる」と考えている。また、「EU拡大によって、ロシア、インド、ブラジルとの関係に対処する能力とアフガニスタンでの対テロ作戦のような戦争を戦う能力も向上している」と述べた。(つづく)
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