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2010-05-24 00:00
責任を果たしていないマスコミと鳩山政権
玉木 洋
大学教授
口蹄疫が拡大した要因の一つに、マスコミが十分な報道をしなかったことがあるといえるだろう。もしマスコミがことの重大性に応じた報道をしていれば、鳩山政権はもっと真剣な動きをもっと早く始めざるを得なかったはずだからだ。マスコミは、個々の国民では知りえない幅広い情報に接する能力と権限を持っている。そして、報道機関として情報を的確に整理して、一般人に理解しやすく報じる責任とそれに必要な資源を持っている。しかし、現実には、マスコミは重要な情報を適切に伝達する機能を果たしていない。
もう一つの大きな原因として、現政権の体質の問題がある。現政権は「政治主導」を売り物にしており、基本的に官僚からの情報や発案を軽視する、さらには無視し、拒絶する体質をもっている。そして、その「政治主導」は、積み上げられた経験や知識を必ずしも持ち合わせていない政務三役(民主党など現与党の政治家)の判断で行われるのである。その判断の前提となる材料は、乏しい経験と知識を基にした感覚であり、それはまたしばしば(票に直結しそうな)マスコミの論調に影響を受けている。
普天間の移設問題だけでも、子供手当ての財源問題だけでも、現政権は相当な混乱を引き起こしている。「沖縄県民の思いを大切に」「命を守りたい」といった言葉だけでは、問題の解決には繋がらず、現実の政策立案及び実施の能力なしにそのような思いを言葉にすることは「むしろ逆に極めて有害である」ということが、既に多くの例で実証されてしまっている。
そして今度また、ついに目の前で一つの県の主力産業の崩壊という事態が起きてしまいつつある。今までは、どんなにひどい政権でも、官僚の支えで最低限はしのげた部分があったが、今の政権では、それすらもできていないように思える。この政権ゆえに生じているさまざまの問題と、それによる日本崩壊を、何とか一日も早く食い止めなければならない。
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