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2010-08-07 00:00
広島での菅総理挨拶は勇気ある正論だった
山竹 章一
大学教授
昨日8月6日の本欄への「広島平和式典における菅総理の挨拶に関して」と題する投稿のなかで、宮崎厚氏は、広島平和式典における菅総理の挨拶の内容を問題視して、「核の抑止力は必要だ」という菅総理の挨拶を「TPOをわきまえないとんでもないことを言った」と批判しております。
果してそうでしょうか。私は、毎年この季節になると、「無条件即時核廃絶」みたいな議論が日本中を覆い、それに対する批判や反論はタブー視される様子を非常に嘆かわしく思ってみたきた者です。どんな問題に関するどんな議論でも、それは信念に基づいて述べるべきもので、一貫していなければなりません。TPOによって使い分けるべきものではないでしょう。それが責任ある言論というものです。
平和式典に先立つ8月2日に、秋葉忠利広島市長は「広島・平和宣言」なるものの骨子を発表し、日本政府に「核の傘からの離脱」と「非核3原則の法制化」を求める旨の圧力をかけていました。広島平和式典の盛上がりのムードに乗じて、政府に政治的圧力を加えようとする政略的な意図が感ぜられました。朝日新聞なども、これを大きく取り上げていましたから、無視できない動きでした。この秋葉発言を「TPOをわきまえて」歓迎せよというのが、宮崎氏の投稿の趣旨なのでしょうか。それこそ、とんでもないことです。それは責任ある政治家、言論人ならすべきことではないし、できないことです。
そのようなときに、管総理があのような発言をしたことは、大変な勇気ある発言というべきであり、それを批判する宮崎氏は、「TPO」などを根拠に感情的な批判をするのではなく、本当に「核の傘からの離脱」でよいのか、「非核3原則の法制化」で日本の安全と平和は守られるのかと、正面からの批判をしてほしかったと思います。広島平和式典のTPOを根拠に上げ足をとるのでは、「正面からの議論に自信がないからだろう」としか受け止められません。
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