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2010-09-19 00:00
反日自虐史観と既成秩序破壊が民主党の党是か?
山田 光彦
元総合商社役員
政権をとってから1年の民主党の思考行動様式、政策立案と運営の過程を見ると、万年野党から与党に代わってからの学習効果が無いばかりか、評価は下がるばかりである。この政権の存続は、国益を毀損し、国力を減退させ、国土保全さえ危うくするばかりである。一刻も早い退陣と健全な保守勢力の糾合による国政の建直しを図る必要であると思う。菅総理、仙石官房長官、千葉前法相、岡崎新国務相に代表される、学生時代に全共闘や過激派の内部または周辺に位置していた人間たちは、当時流行していた岩波・朝日ジャーナリズム、丸山真男、羽仁五郎、大江健三郎、小田実等の進歩的文化人に同調して、中国の文化大革命に共鳴し、反戦・反帝・反米の革命是認主義でデモを組織し、角棒を振るい、国電を止め、中国のプロパガンダに無批判で心服していた。 1989年の社会主義体制崩壊後も、日本においては、反日自虐史観と既成秩序破壊が民主党員、社民党員の通奏底音となっている。
菅総理を筆頭に、国旗・国歌制定法案に反対し、拉致犯・辛被告の早期釈放嘆願書に署名するばかりか、岡崎新国家公安委員長のごときは、日本の国会議員であるにもかかわらず、韓国の反日デモ行進に参加して、日本大使館に抗議する挙に出ている。民主党が、その支持団体である自治労、日教組、動労、革労協、中核派、社学同(懐かしい名前である!)と思想行動様式を共有している事は明らかである。この結果、稚拙な外交は相手国から蔑まれ、経済政策は選挙詐欺のマニフェストに終始し、日本の閉塞感をいっそう強くさせている。
一方では、マニフェストにも明記されていない外国人居住者への参政権付与と反日教育の朝鮮高校の教育費無償化に努力を傾注している。自民党政権の悪弊に終止符を打ち、改革・改良への手段として選択された政権交代が、この国の破壊に使われている。即刻民主党政権には退陣してもらわなければならないと思う。このたびの尖閣列島沖での中国漁船の不法操業及び海保艦艇への衝突事件を巡って、仙石長官の深層心理が図らずも露呈された。「自虐史観を吐露すれば中国は対日攻勢を緩める」「中国には軍事攻勢の意思は無い」「船員を解放すれば、中国は日本の政治的配慮を理解してくれる」などの、一連の非現実的願望である。これは外務省中国スクールに刷り込まれた中国善玉論であり、事勿れ主義、問題先送り主義である。
中国は、移民を送った後 軍事力を行使して、内蒙古、チベット、ウイグルを自国領土とし、米軍撤退後のヴィエトナムから西沙群島を、フィリピンから南沙群島を奪った。これらの軍事占拠の歴史事実を直視して、現在中国の海軍力増強に脅威を感じているヴィエトナム、フィリッピン、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどとの連携を強めるべきである。米国も「南シナ海、インド洋での中国の覇権主義は許さない」との外交姿勢を強めているのだから、日米連携の実効性強化にも着手すべきである。戦後65年間武力を行使せずに「善隣外交」に実績を挙げてきたのは日本である、と声高に、凛として中国政府と中国人民に対して主張すべきである。
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