ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2010-09-24 00:00
中国漁船衝突事件は、中国側の「やらせ」である
松井 啓
元駐カザフスタン大使
今回の尖閣諸島沖での中国漁船の海上保安庁巡視艇への衝突事件は、領土問題である。今回の衝突事件は中国側の完全な「やらせ」と見るべきである。日本の政権の脆弱性と日米関係の不安定化の間隙を狙い、日本に揺さぶりをかけてきていると見るべきである。
中国の究極の目的は台湾併合であり、そのためには至近距離にある尖閣周辺の海域は死活的重要性を持っている。中嶋嶺雄氏によれば、中国は1992年2月の全人代の常務委員会で「了解および隣接区法」(領海法)を制定し、尖閣諸島は中国領だと決定済みである(日本側は何らのアクションを取らなかった)。
中国は、経済力、軍事力でますます自信をつけてきており、軍部及びいわゆる「世論」の圧力もあり、究極目的に向かい今後とも種々の手段でたたみかけてくるであろう。関係が悪化して、経済面で最初に悲鳴を上げるのは日本側ではないだろうか。国際社会には友好関係を促進して話せば分かる相手は少ないこを肝に銘じておくべきである。ロシアとの領土問題の推移をみてもそのことは明白である。
現時点でいたずらにナショナリズムを刺激して火に油を注ぐことは避けるべきであるが、(1)日本の立場を毅然として国際社会に表明すること(沈黙は金ではない)、(2)日米同盟関係の維持・強化に努めること、(3)危機感を持つ周辺諸国と協働すること、これらの点については、今後種々の機会を活用して、機動的に展開していくべきである。
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
公益財団法人
日本国際フォーラム