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2010-09-29 00:00
(連載)中国人船長放免後の尖閣紛争にどう対応するか(1)
坂本 正弘
日本戦略研究フォーラム副理事長
9月24~25日付の「百花斉放」欄への拙稿「尖閣諸島問題について、日本は反論せよ」で、(1)尖閣列島は日本の固有の領土であることを国際的にキャンペーンせよ、(2)中国との交渉は毅然として対抗し、破綻を避けよ、(3)中国の国際ポジションはアジアでも、対米関係でもよくないことを勘案せよ、などの提案をした。しかし、その後、那覇地検が中国人船長を放免するという事態が起こり、海外諸国は日本の弱腰にあきれ、国内にも政権批判が強い。9月29日の状況を踏まえ、改めて尖閣問題への提案を行いたい。
中国は、日本政治の弱体な状態を捉えて、この際徹底的に日本を屈服させて尖閣諸島の主権について実効性を高めておこうとの意図と見える。フジタ社員4人の釈放はなく、レアメタル削減も日本目標と見られる。監視艇が尖閣地域に派遣され、常駐化の威圧を行っているが、今後更なる威嚇がある前兆であろう。日本はすでに屈辱的譲歩を行い、菅政権への国民の不信任が高まっている。中国の圧力に対しこれ以上譲歩するならば、中国の更なる威圧を招く一方、国内の分裂を深め、中国の策略に嵌ることになるだろう。
しかし、中国の威圧外交は、日本国民の対中不信感を高め、強い外交の重要性、安全保障認識の高まりが見られる。民主党有志の建白書が、与党から出たことは有意義である。日本は世論の高まりを背景に、安全保障、外交姿勢を立て直し、さらに超党派でこの問題に対応する機会を創出できれば、災いを転じて福となすことになる。世界、特にアジア諸国は、威嚇を続ける中国、一度譲歩した日本の対応を注視していることを、改めて銘記すべきである。
中国との対応には、9月25日の投稿でも指摘したが、毅然として対抗する気力と破綻を避ける知恵が必要である。このためには、日本国内の世論を統合し、団結を固め、国防を強化し、外交カードを行使する戦略を早急に樹立する必要がある。最悪の状態を予測しての準備が必要である。幸い現在の海上自衛隊の海軍力は中国を上回ると考えられ、中国の行動への抑止として依然有効である。(つづく)
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