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2010-10-03 00:00
(連載)中国周辺諸国との連携を強化せよ(1)
平林 博
日本国際フォーラム副理事長・日印協会理事長
今回の尖閣諸島への中国漁船の領海侵犯と我が国巡視艇への体当たり・公務執行妨害、わが国に対する中国政府の恫喝と理不尽な対日制裁措置、さらには日本政府への「謝罪と賠償」の要求は、日本国民の怒りと対中嫌悪の増大をもたらした。さすがに、腰の定まっていなかった民主党政権も、菅総理、前原外相をはじめ一致して「東シナ海には領土問題は存在しない」とのこれまでのわが国の正論を内外に繰り返し、謝罪・賠償要求を蹴った。枝野民主党幹事長代理は「中国は悪しき隣人」と喝破した。
中国が得たものはほとんどない。かねてから国益に無関心な一部の政治家や日本国民も、中国という国の正体を理解し、尖閣諸島が日本固有の領土であることを教えられた。米国は、日米安全保障条約は尖閣を含めることを改めて内外に明らかにした。東南アジア諸国も警戒心を新たにし、米国との連携を強化した。フランスのルモンド紙は「中国が粗暴な顔をさらし」、東シナ海や南シナ海沿岸諸国に「恐怖を呼び起こした」と批判した。
しかし、中国はいったん決めた国家戦略を容易には放棄しないだろう。わが国が尖閣諸島をはじめ領土領海を守るために今後とるべき国内措置については、当掲示板への投稿でも多くの正論が出ているので、私は外交を論じたい。要は、中国周辺で対中脅威感を抱いている親日国との連携を強化することである。
まず、日米同盟をより堅固にすることだ。普天間基地問題も、沖縄と真剣に協議し、必要な支援を惜しまず、早期に決着させる必要がある。海兵隊を含めた米軍の沖縄駐留の重要性は、今回の事件であらためて証明された。沖縄の心ある人々が今回の件で米軍駐留に理解を深めたと期待するのは、無理だろうか?
つぎに、中国と領土領海問題を抱え脅威にさらされているインドや東南アジアの友邦との連携を強化することだ。これら諸国はいずれも親日国であり、わが国と基本的価値観や対中脅威感を共有する。最後に、中国との関係を重視しながらも、警戒心を持っている中央アジア諸国との関係を一段と強化することだ。これら諸国は、貴重な鉱物・エネルギー資源を有しており、すべて親日国である。(つづく)
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