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2010-11-04 00:00
TPP(環太平洋パートナーシップ)参加に大賛成
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
最近は年のせいか、独りよがりの凝り固まった意見を投稿する傾向があり、反省しています。しかし、TPP(環太平洋パートナーシップ)に関する政治記事やニュースからすると、日本国内では「開国か」、「鎖国か」、はたまた「黒船か」といった江戸時代末期のような議論がなされているのに驚きます。日本の農業関係者がTPPに反対だそうですが、反対者には日本がこれから世界の中でどのようにやってゆくべきかの展望を聞きたいものです。私は、一貫して日本には「外交立国」以外の道はないと主張しています。そして外交の目的の一つは、日本を「鎖国国家にしてはならない」ということです。なぜなら日本人の心情の一部に「鎖国」を望む風潮があり、それを察知して、不安を感じるからです。くしくも今般のTPP議論に、私の恐れる側面が現れています。
TPPに関しては、参加加盟国が互いに発展するにはどのような仕組みやルールを作るのがベストか、日本が世界の議論をリードして行く絶好の機会だと思います。外交の難しさは、各国とも民衆の間に熱狂的なナショナリズムが存在し、それを受け止めなければならないことです。しかし、どの政府も「国益」と称する目先の利益に振り回されています。外交は、ビジネスと異なり目先の損得勘定だけでは成り立つものではなく、長期にわたり相互の発展に役立つとの信念を持たねば成り立たないものです。卑近な例かもしれませんが、昨年亡くなった米国の著名なエンターテーナーであるマイケル・ジャクソンの歌を聞いていて、その歌詞に感動を受けました。
「世の中を注意深く見れば、世界の隅々で子供が苦しんでいる。何とかしようと思ったら鏡を見よう。鏡を見て、その中の自分が変わろう。そうしなければ何も出来ない」といったような歌詞でした。日本人のネガティブな面も、鏡を見て、鏡の中の自分を自ら変えましょう。日本を含め、世界が経済的に少しでも豊かになるためには、TPPは第一歩だと思います。政治体制や宗教、国民性は皆違っても、経済を活性化して、皆で少しでも生活を豊かにしてゆこう、という発想は、お金を配る経済援助よりも実益があるような気がします。
民主主義の考え方は、米国のティー・パーティーの考えが正しいと思います。しかし、彼らは米国一国主義に陥りやすいような気がします。自国の価値観と違うと「何々異質論」と言い出すのが、米国の欠点です。だから私は「中国異質論」には加担しません。元々世界には異質な文化や文明が満ち溢れています。だから、世界を知ることが、自分の為になり、人間としての成長に役立つとと思っています。異文化を認めない国々と日本は違います。昔から「和漢混交」やら「和洋折衷」などが得意でした。日本こそがTPPなどをリードする資格十分な国ではないでしょうか。環太平洋の国々を貿易によって、比較優位の経済原理にのっとって大いに発展させましょう。
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