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2010-12-20 00:00
「重箱の隅」派が国を滅ぼす
現田 実
サラリーマン
2010年12月8日付けの本欄で「3度目の自滅の危機にある日本」を論じた現田実です。何故に「重箱の隅」ばかりつつく学校秀才たちが、これ程までに日本社会では増殖し、その結果国を滅ぼすのでしょうか?細かい処に良く気がつき、勉強熱心で、常識やその場の空気に配慮を忘れないのに、底が抜けている時には、努力するだけで全ての困難を突破出来ると考えている連中です。
(例1)当時の技術水準としては最高の仕上がりのビデオデッキが、1時間しか録画出来ないとします
→1時間だけでは映画が録画出来ませんから、映画ファンから総スカンです。・・・底が抜けてます。
(例2)「五族協和・王道楽土」をスローガンに満州国を作ったのに、満州国国籍法の立法すら怠ったとします→満州国籍者数ゼロで、外国人だけの国。・・・底が抜けてます。
(例3)少子化対策・子育て支援に邁進する日本のお役人や政治家たち→日本の非婚率は、絶望的レベルです。・・・底が抜けてます。
もしかすると、幼児期からの教育で「問題にはつねに完璧な正解が必ず存在する」と教えられた所為かも知れません?コンプライアンスを至上の価値とする言動も多々見られますが、法律だからといって、それが現実社会では正しい行動基準であるとは限らないのです。
(ケース1)法的(道徳・倫理等)側面で正しく、現実にも正しい。
(ケース2)法的(道徳・倫理等)側面で正しく、現実には間違い。
(ケース3)法的(道徳・倫理等)側面で間違い、現実には正しい。
(ケース4)法的(道徳・倫理等)側面で間違い、現実にも間違い。
ケース2やケース3が如何に多く存在するかは、多すぎて書ききれない程です。「複数の仮説を論理的に進める能力」を開発する必要があります。私なりの考えでは「完璧な正解は存在しないが、効果的な解決策ならいくつも存在する(複数存在する)」と、開き直る事が重要です。少子化対策で言えば、生命操作推奨も、国際結婚推奨も、移民推奨も、派遣企業の再禁止も、すべて有効であり、それぞれに長所も、短所も存在する、ということです。完璧なる正解は存在しないが、複数の解決策を組み合わせる事により、短所を補い合う事は可能、という考え方です。如何でしょう?
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