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2011-01-05 00:00
日本人の底力を活かす「保守主義」が日本を救う
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
新年の新聞各紙の論調は、こぞって日本が半鎖国状態を脱却して、開かれた社会や人間となることを書き立てていました。当然のことでしょう。では、具体的にどうすればよいのか。以下に、私見を述べさせてもらいます。まず、民主主義のあり方ですが、それは、強権政治の重税に苦しんだ市民が立ち上がり、革命を経て勝ち取った政治体制のはずです。市民の自由闊達な活動を阻害する政府であってはなりません。減税こそ民主主義の基本であるはずです。そのことを忘れないで下さい。与党も野党も給付のことばかり言って、財政をおかしくしていますが、その結果増税とは、所得を伸ばした人には累進課税や相続税によって国が罰を与えることであり、国力を弱めます。
具体的例として、まず、年金問題ですが、原則は積立方式にすべきです。いつの間にか賦課方式となって、しかも戦後ベビーブーマー世代の積み立ては使ってしまい、いまさら少子高齢化だと騒いでも仕方ありません。自分の年金は自分で積み立てるのが原則であるべきです。誰もが負担よりも給付を求めては、年金制度は成り立ちません。何とかして積み立て方式に戻すべきです。医療制度の問題も同じで、誰もが負担以上の給付を求めては、制度が成り立ちません。せめて健康な人の保険料で支えられる1人年間医療費は364万円(1日1万円)などの限度を定め、それ以上の負担は自費とするなど、医療保険財政の健全性を確保すべきです。
とにかく改革・改善はいますぐ素早く進めましょう。科学技術の進歩や産業の発展など、世界の変化はどんどん広がり、早くなっています。日本の社会や制度も時代遅れにならぬよういますぐただちに変えてゆきましょう。
そのためには、「保守」の政治に立ち帰る必要があります。「保守主義」とは、日本人の能力、底力をとことん信じることだと思います。「国民に任せるとダメだから、政府が何とかする」という発想は、打ち止めにしましょう。日本人全体の集団エネルギーは相当高いと思います。こんにゃくゼリーをのどに詰める人がいたからといって政府が禁止するのは、正月のお餅を禁止する議論と同じです。ごく一部の人の不具合から日本の古来の伝統まで否定しないでください。日本人を信じれば、やたらの規制は不要です。弱者や被害者救済は、国民の寄付活動を活発化させれば、解決できます。宮崎県の口蹄疫被害対策には、全国から何億円もの義捐金が集まったそうです。日本人全体の善意や優しさは捨てたもんではありません。私どもとその親の世代は、戦後の焼け野原から日本を復興させてきました。ようやく世界に羽ばたける時代になっているのです。日本の政治は、「無借金国家」を目指した百年の計を立てて、世界の平和と発展に貢献・寄与してください。
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