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2011-01-15 00:00
政府、政権には、国民の前でやるべき責務がある
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
人生の目的はお金や地位だけではないはずです。エリートといわれる人たちは、お金よりも、活躍の場を求めているはずです。皆が求めるのは、「雇用」「雇用」といって役所や会社に雇われることではなく、「手に職」をつけて、「職業」に誇りをもつことのはずです。皆が求めているのは、「最少不幸社会」などではありません。そんなことを言っているから、自殺者が増えるのです。ましてや、そんなことを国連総会の場で述べるなんて、どうかしていませんか。自分の人生を自分で不幸だと思っている人は、世界でも稀でしょう。実際人生はよいことばかりではなく、思うようにはならず、結構悲しいものです。だから、皆毎日コツコツと必死に努力しているのです。
世界中、どんなに大変な暮らしであっても、ほとんどの人は、人間としての尊厳を失わず、1日1日を真剣に生きているはずです。逆に、お金持ちはお金持ちで、慈善事業や社会貢献、文化貢献に真剣に取り組まねば、誇りが傷つくはずです。日本は、格差社会などと言うのはやめて、人それぞれの格差を認め、あらゆる才能を育てましょう。全員は無理でも、それぞれの分野で、世界に通用するエリート人材を育て、日本社会全体の底上げをしましょう。人の才能は、新たなことを切り開く人、それをサポートして発展させる人、感謝して毎日を一生懸命努める人、と様々です。建設業や工場などの肉体労働の職場が減ってきたら、研究所やノウハウなどの頭脳労働の職場でやってゆきましょう。
世論調査の結果を見て、政策を決めるような政治では、国を誤ります。「日本再建」などといっても、もしかして日本は政治における誤った民主主義理解によって、かえって苦しくなっているのではないでしょうか。つまり、国民が、国に頼り、国に給付を求め、自己責任を放棄する社会になりつつあるのではないでしょうか。
何故こんなことを言うのかというと、私は「日本はだめだ」「劣等民族である」「日本人には無理だ」といった言葉を絶対に受け入れたくないからです。過去の日本が苦しい時代を招いたのは、時の政権の人々が無能、無責任だったからです。菅さんは、日本の指導者として「国は、国民の生活までは立ち入りません。しかし、国=政府はしっかり国民に託された役割は果たし、国民に迷惑をかけません。だから国民は存分に自らそれぞれの天賦の才能を発揮してください」とでも仰ったらどうですか。歴史を鑑みると、時の政権のどんなヘマでも、結局は日本国民がそのつけを払ってきました。
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