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2011-02-01 00:00
日本人の底力を活かす「保守主義」が日本を救う(再論)
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
サッカー・アジア杯の試合をテレビ観戦し、優勝を心から喜んでいます。日本の若いスポーツ選手たちの良いものを見せてもらいました。優勝しても、決して奢らず、さらに上を目指して世界にチャレンジする姿に、非常に好感を持ちました。2014年のブラジルW杯をめざし、もっと競争して、さらに若い選手が出てきて、チームが成長することを望んでいます。競争し、切磋琢磨し、自分の特徴を前面に出して、組織目的を達成するため、チームの中で役割分担を果たせるように努力する姿は美しいものです。イタリア人の監督は、選手の底力や潜在力を信じて「成長」という変化を求めてタクトを振っていました。日本社会もそれぞれの分野で、同じように世界を目指したいものですね。
振り返って、日本の政界やジャーナリズムを見ると、余りにも日本という国の「自己否定」に満ち溢れてはいませんか。「日本は崖っぷちだ」、「日本には不幸な人が満ち溢れているから、政府が最少不幸社会にする」、「日本は閉鎖社会だから、第三の開国が必要だ」「TPPにすぐ参加するのではなく、まず議論に参加するかどうかの議論をして検討する」等々。私は、元々日本人には良い点がたくさんあり、何事も世界に伍して行く底力、潜在力は十分あると思います。確かに、政府に乗っ取られると、年金にしろ、医療保険にしろ、失業保険にしろ、つぎつぎに破たんしてしまうようです。戦後日本の農業政策も、政府に任せてきたら、全体的には疲弊してしまいました。それでも、政府が強権を発動すれば、増税ならできるでしょう。市場経済主義を「弱肉強食の競争主義だ」と言って、嫌う人もいます。しかし、そんな日本で世界をリードできるわけがありません。
日本のサッカー界では、日本サッカー協会が中心となって、W杯で優勝できるよう「百年の計」を立てました。Jリーグをスタートさせ、全国それぞれのトレセンの育成システムを構築し、優れた日本チームを作るために、政府に頼らず、自分たちの力で努力しています。私も、今回のアジア杯優勝は日本代表チーム発展途上の一つの成果だとみています。他の様々な分野、すなわち、農業界でも、科学技術分野でも、産業界でも、日本人の潜在力を発揮すれば、政府の干渉なしに問題を解決できます。もちろん、必要とあれば外国人監督でも、なんでも、どんどん招聘しましょう。とにかく政界には、なんでも「自己否定」「現状否定」のリベラリストではなく、「日本人の底力を信ずる」保守的人材を送り込みたいものです。日本社会に「成長と進化」をもたらしましょう。
個々の選手たちは、それぞれきっと激しい競争や葛藤を乗り越えて来たことでしょう。若者たちが、真剣に、ハツラツと、真っ向から世界に挑むサッカー日本代表のチーム・スピリットこそ、日本社会に期待しているのですが、「日本のファンの方々はこのチームを誇りに思ってください」と、イタリア人の監督に言われてしまいました。
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