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2011-02-08 00:00
(連載)少子高齢化と日本の未来 (1)
角田 勝彦
団体役員
バブル崩壊後長引く経済停滞、人口減に至った少子高齢化と地方の低迷による社会変動に加え、近隣諸国がもたらず安全保障上の懸念などが民心に暗雲を投げかけ、既存政党への不信も相まって、新しい政治による強行突破、あるいは自己負担なき安易な解決を求める危険な期待が高まりを見せている。カリスマならともかく、デマゴーグ(扇動政治家)が出番を待っている。
しかし、たびたび引用するが、マックス・ウェーバーが述べたように「政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板にじわっじわっと穴をくり抜いていく作業」である。また「営みが合理的であるためには、『線香花火的』であってはならない」。すなわち、政治的対策を決定するためには、基本的事実の認識と十分な考察が不可欠である。私は、本欄への年初の寄稿「物価低落にこだわらず、実質的経済成長を目指せ」(1月7、8日掲載)で、経済停滞に関しインフレ・ターゲット論に反論したが、ここでは少子高齢化関連の人口問題について述べてみる。
人口減をもたらす少子高齢化は、日本経済衰退の長期的要因のひとつとして、移住者の大量導入を含む各種対策が提起されている。他方、中国などの人口爆発から世界的環境汚染に加え、資源エネルギーの不足と価格高騰を警告する新マルサス主義を説く者も多い。
厚生労働省が昨年末に発表した人口動態統計では、2010年の人口減少幅が12万3000人と初めて10万人を超えた。日本の人口は2007年の約1億2800万人をピークに減少に転じたのである。他方、昨年10月、国連人口基金が公表した2010年版世界人口白書によると、世界の総人口は、前年より7930万人増えて69億870万人であった。世界最大人口を抱えるのは中国で13億5410万人、次いでインドの12億1450万人、米国の3億1760万人と続き、日本は昨年より20万人減って1億2700万人で10位だった。(つづく)
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