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2011-03-15 00:00
米政府によるロック商務長官の駐中大使任命を見て思う
吉田 重信
中国研究家
米政府が、中国系のゲリー・ロック商務長官を駐中大使に任命した背景には、米政府の深い対中戦略上の意図があると読み取れる。米政府は、民衆レベルだけではなく、指導部レベルにおいても、本格的に中国の取り込みにかかったと考える。
中国政府と一般民衆は、ロック大使の任命をこぞって歓迎するだろう。北京でロック大使は、その素性を利用して、中国指導部の中枢に近かずき、中国情勢につきもっとも詳しい情報通となるだろう。また、ロック大使は、日本通の学者で夫人が日本人であったライシワー大使が日本で成功したように、中国人朝野の間に親米感情を高めるだろうと予想する。
現在、米政府や一般国民の認識では、米中関係の重要度は、日米関係のそれをはるかに超えている。また、中国側からみても、米国はもっとも重要な戦略レベルでのパートナーとなっている。中国民衆レベルでの親米感情は、親日感情に比較にならないほど、圧倒的に強い。想起するに、1972年、毛沢東の英語通訳であった米国生まれの唐聞生(ナンシー・タン)について、ニクソン大統領は周恩来首相に対し「米国大統領になる資格がある」と述べたが、それくらい、米中関係の絆は、深くて、強い。その事実を日本人は忘れるべきではない。
したがって、今後、米中関係は大いに進展し、新たな段階に発展する可能性がある。対米依存を深めるだけしか策のない日本は、このような米中関係の進展を黙って指をくわえてみているほかないのであろうか?しっかりとした対中政策を欠く日本外交の不幸である。
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