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2011-03-30 00:00
松井啓氏の「原発即時閉鎖」論は、ピント外れの暴論
加納 俊夫
大学教授
3月23日に「福島原発は即刻封鎖すべきだ」、27日に「原発即時閉鎖の英断を再び促す」と、松井啓氏から今の政府の対応を「集団無責任体制、右顧左眄、優柔不断」と難じて、「即刻、原発を封鎖(石棺化)せよ」との強硬な主張が寄せられているが、ピント外れの主張ではないか。
というのも、「原発を再利用するために、復旧作業を」といま言っている人はどこにもいないからだ。物事には順序というものがある。いまは、放射能の拡散を防ぐことが最優先であり、そのためにまず放水冷却作業が行われ、その目処がついたところで、つぎに電源復旧作業と取り組んでいる段階だ。まずは、応急措置、そのあとに長期的な対策、というのが、物事の順序であろう。
松井氏は、放水冷却作業や電源復旧作業ではなく、いますぐ石棺化作業をやれというのだろうか。冷却水ではなく、土砂やコンクリートを注ぎ込めというのだろうか。それで、放射能はより確実に封鎖できるのだろうか。また、その作業は現実に可能なのだろうか。
29日に菅総理も示唆したように、福島第一原発の1号炉から4号炉は廃炉とせざるを得ないだろう。5号炉と6号炉は、ほとんど無傷だと思うが、それでも復旧作業のあと、これらの原子炉を再稼働させるのは、世論を考えると難しいだろう。そんな状況のなかで、手順も考えずに、「いますぐ閉鎖せよ」と主張されるのは、ピント外れでなければ、ほとんど暴言に等しい
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