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2011-04-04 00:00
震災対策は減税と「外交立国」で
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
私は、日本の将来を世界に開けた「外交立国」に出来たら良いと思いましたので、頻繁に投稿してきました。日本の政治が少々だらしなくとも、そんなことには目をつぶって、政治などにはかかわりたくないと感じていたのが本音です。しかし、今回の、東日本大震災によって、政府は防災服一色になってしまい、外交などは影を無くし、与野党大連合による、かつての戦争推進のために国民の意見を封じた、大政翼賛会のようなムードが広がってきましたので、国内政治も気になっています。きっと震災復興国債を出して、法人税・所得税・相続税の大増税と消費税20%の目標を達成するため、国民に有無を言わせず呑ませるための管理・統制社会を目指す動きを感じています。大震災からの復興はおろか、日本社会の発展の息の根を止めるようなムードを感じて、不安に襲われます。「この大震災の被害から復興しなければいけないのに、なんか日本はおかしいぞ」と、日本の政治情勢をかつてのビジネス仲間と心配しています。
私どもの世代は、戦前戦後の苦労をした親の世代の生きざまを見ています。戦後の日本政府はGHQの占領下でなんの力もありませんでした。戦後の日本は、政府の権力ではなく、根本的に国民の力で復興してきたのです。今回の大震災の復興資金が、仮に20兆円ならば、その分を外国政府やIMFから借り入れて、10年位で返済することを考えたらどうかと思います。この震災に際して、900兆円を超える財政赤字と、40兆円程度の税収に対して、92兆円もの予算を組む政府財政の異常性を、この際反省すべきです。国民は深層心理では皆知っています。「こんな異常はいつまで続くかわからない」と、そして「政府からもらえるときにはもらっておこう」と。
大震災被害からの早期復興は当然です。しかし、そのためには政府の年間予算を60兆円台に下げてください。そして、減税に徹して下さい。もちろん赤字国債の増発などはご法度です。砂に水撒くケインズ流短期の景気対策への資金投入や、付加価値を生まない分野ばかりへの所得再配分政策も取りやめてください。とすれば、何かを減らして、復興資金を出さなければなりません。日本の国民貯蓄1000兆円が国債購入に向かってしまい、産業創出資金がなくなるような政策は、この際打ち切ってください。減税という、中長期の経済発展に政策のかじを切ってください。国民所得を倍増まで行かなくても、せいぜい1.5倍増とすれば、60兆円位の税収増は可能と思われます。金融政策も、膨大な赤字国債さえなければ、ゼロ金利からの脱却による正常化は可能です。金利水準が数パーセントにでもなれば、年金資産もその分潤うはずです。日本国民も、日本企業も、もっと世界に活動を展開し、日本が豊かになり、円高をめざし、世界を潤す「外交立国」になることが、日本の進むべく将来へのグランドデザインではないでしょうか。
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