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2011-04-15 00:00
「現場主義」に反する「復興構想会議」への疑問
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
菅首相が任命した「復興構想会議」なるものが、昨日(4月14日)初会合を開いたそうだ。私は、この会議に異議があります。どうして日本政府は「現場主義」をとらないのでしょうか。日本を代表する企業である世界企業のホンダ、トヨタといった企業が、世界に誇る「現場主義」を基本にしているのに、東日本大震災の復興に対する日本政府の対応は、まったく反「現場主義」です。
震災後1カ月以上になりますが、その間とにかくいろいろと会議や内閣のポストの屋上屋を重ねるばかりで、対策の実行はゼロでした。もういい加減にしてください。お上が権力・権限を誇示して、「偉い人」を集めて、その「権威?」で上意下達しようとするのは、いい加減にしてください。そもそも官僚機構の最大の欠点は、現場の意見を吸い上げないことにあります。「復興構想会議」を設けて、早速増税を画策するようですが、絶対反対です。それよりも震災復興資金は外貨準備基金から借り入れるか、海外で国債を起債して(借り入れて)調達し、国内ではむしろ減税による日本経済の活性化路線を採用すべきです。
一大事が起こったとき、しかるべき地位に居られる方、特に総理大臣などは、ご自身が「何をどうするべきか」と、自らの頭で考えてください。すぐ会議や補佐官の山を築いて、周囲に決断を丸投げするのは、やめてください。実際の復興策は、もっと現場の民衆の知恵を活用してください。私がかつて訪れた、モナコやイタリアのアマルフィなどは、美しいと同時に、どうしてこんな崖っぷちに街を作ったのかと、不思議に思われましたが、今思えば、津波を意識した民衆の知恵だったのかもしれません。
そういえば、ヴェスビオ火山の爆発で全滅したポンペイや、海に沈んだアレキサンドリアのことも思い浮かびます。自然とは恐ろしいものです。だから人類は助け合って生きなければなりません。それが現実であり、歴史です。大災害にどのように対処するかは、時の政府の力量次第だということを、痛感します。
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