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2011-07-13 00:00
(連載)とにかく、まず被災地の「がれきの処理」を急げ (1)
角田 勝彦
団体役員
大震災から4ヶ月たった。菅首相の居座りを主因とする政治の混迷もあり、復旧の遅れが批判されている。TVなどで、計2万人余の死者・行方不明者関係の報道はもちろん、6月末でもまだ2万4000人が苦しい避難所生活を続けているのを見ると、胸が痛む。もっと気分を暗くするのは、片付けが進まない被災地のがれきの山である。被災者の方々のがんばりや笑顔には勇気づけられることもあるが、あたり一面のがれきがいつまでも残っているを見ると、気が落ち込むばかりである。福島第1原発も水素爆発のあとを見ると、放射能が頭に浮かぶ。残骸をカバーで覆うのには、安全面のみならず、心理的効果もあろう。
復旧及び将来の復興のためのみならず公衆衛生の観点からも、がれき処理は急務だろう。財政状態から見ても処理は関係地方公共団体の能力を超えている。国はゼネコンの活用や国際競争入札を含む思い切った方法により、迅速な処理を実現すべきである。現在は焼却施設の整備も進まず、3年以内の最終処分の目標実現も危ないのである。
支持率が鳩山内閣末期(17%)を下回る15%(7月12日付朝日)となり、7月12日から始まった全国知事会議を含め、菅首相は党の内外で四面楚歌である。菅首相の居座りがいつまで続くかはともあれ、大震災からの復旧と復興には当初予想以上に時間がかかりそうである。福島原発事故の収束・安全確保は、特別の問題であり、腰を据えて対処するのはやむを得ないが、一般被害からの復旧は、もっと国民の目に見える形で促進すべきである。
復興構想会議(五百旗頭議長)は6月25日、〈1〉地域づくりや復興プラン、〈2〉生活や産業の再生、〈3〉東京電力福島第一原子力発電所事故の被災地復興、〈4〉国内全体の再生と災害への備え、の4分野で構成する提言「復興への提言/悲惨のなかの希望」を菅首相に提出した。被害を最小限に抑える「減災」の理念を打ち出したり、臨時増税や水産業再生へ民間参入を促す「特区」の導入などを盛り込んだが、復興の青写真は乏しい。鳥取県知事時代に鳥取県西部地震の対応にあたった片山善博総務相も、7月12日には「復興会議は最初からゼイゼイ(税)だ」と苦言を呈している。(つづく)
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