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2011-10-05 00:00
世界のエネルギー源は天然ガスしかない
藤原 雄一
会社員
震災以降、日本の電力を何で賄うかは、多くの論議があるところだが、いわゆるクリーン・エネルギーは眉唾である。最近、日本最大の太陽電池発電所ができたが、発電量はなんと原発一基分の100分の1にしかみたない。しかも、先日のような台風で数日間雨が降れば、あっという間に発電できなくなる。1%とかの発電量なら、他の設備でカバーできるが、10%くらいにもなると、このような停電に対応する為に、さらに10%の発電設備を作らねばならず、非現実的だ。しかも、原子力の倍以上のコストとなると、言うは易しだが、誰が倍の電気料金を払うだろうか?もしかしたら環境意識の高い国民は払ってくれるかもしれないが、企業はますます日本脱出を進めるだろう。今でさえアメリカの倍、韓国の3倍と言われる電気代を払い続けて、日本が競争力のある製品が作れなくなっている原因の一つだ。
風力発電は行ってみれば判るが、とんでもない風切り音で、とても長時間近くにはおれない。日本中で訴訟騒ぎになるのは必然で、騒音や低周波と言う別の環境問題をぶちあげるやっかいものでしかない。結局のところ、シェールガス革命以降、世界のエネルギー源は天然ガスに大きく舵を切ろうとしている。少なく見積もっても、むこう400年分のガスが見積もられる今、CO2の問題があれど、コストと世界中から産出できうる安定性をみれば、ガスしかないのだ。その結果、大きく地位を下げてしまおうとしているのが、ロシアである。ポーランドのガス田は、ヨーロッパ全域をカバーする可能性があり、アメリカはシェールガスでガス輸入国から輸出国へと転換しつつある。ロシアのガス戦略が行き詰まりを見せているのは明らかで、なんとしても新たなる顧客を見つけ出そうとしているのが韓国と言うのが、腹のうちであろう。中国はいずれ自国で巨大ガス田がいくつも開発が進むので意味ない。
一方、日本はどうだろう。サハリンまでガス・パイプラインができているのに、そこから船で輸入すると言う高コストな方法をとっている。もちろん、いくら高コストのガスを買ったとしても、電気代に上乗せできるのだから、独占企業の電力会社にとっては痛くもかゆくもないのだが。ともあれ、ロシアがガスの輸出を一方的に停止すると言うカードは、もはや切れない。ガスはもはや安くてどこにでもあるものに急速に陳腐化してしまっている。ロシアのガス供給停止が招いた結果は、ヨーロッパ資本によるポーランドのガス開発につながり、結局はロシアの首を絞めた。ロシアがサハリンからのガスを止めれば、日本は何処からでも新たな供給源を見つけることができるし、逆に日本の消費がなければ、ロシアが干上がってしまう。
ロシアとの関係しだいでは、日本はロシアからのガス輸入を制限して、エネルギー戦略の転換に出る事も可能なのだ。私が提案するのは、さっさとガス・パイプラインを福島まで作ってしまい。福島に巨大な火力発電所を建設し、既存の福島第一原発用の送電線を使って電気を送ればいいということだ。福島第一原発なみの巨大ガス発電所を作れば地元の雇用を維持できるし、ガスパイプラインの工事自体が東北全体に莫大な雇用を生み出す。なおかつ日本人は安いガスと電気を手に入れる事ができるのだ。一石3鳥ではないか。まぁ原発よりCO2が増えると言う問題は最終的に残ってしまうのだが。あと追記として、中国と揉めている海底ガス田があるが、最近、共同開発とか言っているが、はっきり言ってシェールガス革命以降、ガスなんて本当に安いものになり、高値回復は見込めない。つまりは中国と共同開発なんてしたら、利益はおろか、出資金も返ってこない事態に陥るのが、目に見えている。
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