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2011-11-16 00:00
(連載)世界人口70億の意味するもの (1)
角田 勝彦
団体役員
世界人口70億との国連発表以来、人口問題が新たに世の関心を呼んでいる。たとえば最近国論を二分したTPP交渉参加是非の討議に際し、反対派は世界人口増に鑑みての食糧自給率確保が必要だと主張した。しかし、国連は世界人口が101億人になるのは2100年と予想しており、このペースは対処可能である。より問題なのは先進国中心に生じている少子高齢化と人口減である。我が国はその意味で世界に先向している。先導国として世界の範となることもできよう。
国連人口基金(UNFPA)は、10月26日に2011年版『世界人口白書』を発表し、世界の人口が10月末に70億人を突破するとの推計を示した。1999年の60億人から12年間で10億人増加したことになる。13年後には80億人、50年に93億人、2100年に101億人(100億人を突破するのは1983年)となると見込んでいる。
国別では、中国が13億4800万人で1位であり、インドが12億4200万人で2位だが21年には14億人に達し、中国の13億9000万人を追い越す見通しである。中国人民日報は、「一人っ子政策によって(70億人突破を)5年遅くした」との記事を掲載し、世界の人口爆発の抑制に貢献したと自賛した。中国の学者も「一人っ子政策を実行しなかったら、中国人口は17億人を超えていただろう」と指摘している。両国を含むアジアは42億人で世界人口の60%である。約40年後に52億人に達した後、緩やかに減少すると見られている。人口増加が激しいのはサハラ砂漠以南のアフリカで、今年は約10億3300万人だが50年には2倍近い約19億9850万人に増える。今世紀末に35億人に達すると見られる。すなわち世界人口の35%弱をアフリカが占めるのである。
このような世界人口の国別地域別構成の変化は、国際政治にそれなりの変化をもたらそう。しかし、注目すべきは1960年の30億から1999年の60億へ40年間で倍増した世界人口が今年2011年の70億から100億になるのに72年(1983年まで)かかることである。しかも種として成熟した人類の人口はそのあたりで安定しそうである。(つづく)
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