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2011-12-22 00:00
金正日死亡-北朝鮮崩壊のカウントダウン、始まるか?
藤井 厳喜
ケンブリッジ・フォーキャスト・グループ・オブ・ジャパン代表取締役
北朝鮮の発表によれば、12月17日の午前8時半、金正日は死亡しており、19日の昼までこれが伏せられていた。「2日間、情報漏えいがなかったこと」及び、「金正日の葬儀を行なう国家葬儀委員のTOPが後継者である金正恩であること」の2つの事実から考えて、取敢えず、後継体制は安定したものであろう。短期間に、突発的な事件が起きる可能性は低いと言える。金正日死亡に関しては、全く事前の情報漏えいが起きなかった。韓国が知らなかったことは確実であり、少しでも緊急事態が予測できれば、李明博(イ・ミョンパク)大統領の訪日はキャンセルされていたはずである。韓国の対北朝鮮インテリジェンス能力の劣化が問われてしかるべきであろう。中国経由でも、ロシア経由でも、北朝鮮に大使館をもつヨーロッパ諸国経由でも、アメリカ経由でも、金正日死亡の情報は全く事前に聞こえてこなかった。現北朝鮮指導部が、危機感を深め、慎重に団結を固めている故であろう。
短期的には取敢えず、後継体制は安定しているとみるが、北朝鮮が追い詰められているのは確実であり、北朝鮮体制内には、いくつかの対立軸が存在する。長期的に見れば、権力争いが北朝鮮の崩壊に向かう可能性はある。常識的に考えて、北朝鮮のような、ファミリー独裁による国家体制が、21世紀の今日、長期的に安定するとは考え難い。問題は、国内の分裂を回避する為に、対外侵略ないしは、武力紛争を挑発しようとする可能性である。独裁国家が窮地に陥った時、国内の団結を図る為に、対外侵略に乗り出すのは、常套手段である。この為に、日本は、自衛隊・警察とも、相当に警戒感を高めなければならない。
現野田政権は、全く危機感を欠いた対応しか出来ていないが、自衛隊や警察のプロは、既に「コンティンジェンシー・プラン(緊急対策・危機管理対策)」を持っているはずであり、それに従って行動しているものと期待している。愚かな民主党の政治家が、これを妨害することが心配である。第二次朝鮮戦争的な大型危機が訪れれば、日本は当然、兵站基地として機能する事になる。この場合、北朝鮮の日本国内へのテロの可能性が出てくる。鉄道・電力・水道・原子力発電所などへのテロ攻撃により、日本列島の機能がマヒすれば、日本を兵站基地とするアメリカ軍の手かせ足かせとなる。こういった事態を防ぐ為に、自衛隊・警察のみならず、国民全体が緊張感をもって事態に対処する必要がある。
19日、午前11時には、朝鮮中央通信が重大発表をするとの報道があったにも関わらず、野田首相は新橋駅前の街頭演説に出かけていた。全く緊張感を欠いた対応である。朝鮮中央通信の発表があった時点で、緊急事態を予測し、安全保障会議を招集していなければならなかったはずだ。相変わらず「慎重に事態を見守る」等としか発言できない首相の無能力と危機感の欠如が問われている。
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