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2011-12-28 00:00
野田総理は、行政改革に明確な道筋を国民に示せ
小川 元
文化学園大学客員教授
消費税問題も大詰めに近づき民主党議員の中から離党届が出るなど大混乱である。しかしここで消費税アップが頓挫すればそのトラウマは長く続き半永久的に消費税アップが出来なくなりかねない。そのような事態になれば財政の破綻のみならず国家そのものの破綻につながりかねないと考える。
一部党内の反対はさておき、気になるのは国民の反対姿勢が日に日に強まっていることである。これは国民に増税を押し付けながら自らは痛みを分かち合わないと国民が判断しているためである。党内基盤が脆弱な総理が、税と社会保障一体改革を成し遂げるためには国民の理解と協力が不可欠である。
そのためには、直ちに思い切った行政改革の断行を具体的に国民の前に提示すべきである。行政改革により少なくとも消費税1%程度の経費を節減する覚悟で望んでもらいたい。行政改革に痛みは避けて通れない、目先の行政改革の混乱を恐れず断行してもらいたい。給料のみならず規制緩和により人数そのものを20%減らす、独立行政法人は統合だけではなく思い切って廃止し、民間に任せる、天下りの原則禁止を断行する、このくらいのことをやって欲しい。
こうした態度を国民に示すことによって、国民の理解と協力を総理自らお願いすることを提案する。尚、議員定数削減については純粋に立法府の問題であり与党総裁といえども行政府の長が口出しすべき問題ではないと考える。
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