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2012-07-02 00:00
電気料金体系づくりにはもっと戦略的視点を
船田 元
元経済企画庁長官
東京電力をはじめ各電力会社は、相次いで電気料金値上げの申請を政府に行っている。原油などの燃料代が高騰しているのに加え、発電コストが最も低い国内の原発稼動がゼロになったためである。特に東京電力は原発事故による除染の費用などをコストに入れたり、原因者としての責任も問われたりで、値上げ反対の厳しい声に晒されている。
各電力会社ではコスト削減のための努力を続けているが、まだまだ十分とは言えない。しかしそれを徹底的に行ったとしても、電力会社の財政事情はかなり厳しくなっており、今回の値上げは避けられないのではないかと思う。ただ現状のように、会社側がひたすら値上げをお願いし、国民ユーザーが反対の大合唱を唱えるばかりでは、何の進歩もないのではないか。
私は電気料金の体系や節電の方法に、もっと戦略的視点を加えるべきだと思う。第一に、夏場の電力使用のピークをならすため、一定のピーク時間に使用した電気料金を、通常よりも高く設定してはどうだろうか。各家庭や企業での計測は大変な労力だが、欧米で普及しつつある「スマートメーター」や、それをネットワークでつないだ「スマートグリッド」を整備すれば、十分に対応できるはずである。
第二に、今までは電気を使った分だけ料金を払うシステムしかなかったが、節電したらその分だけ報奨金がもらえるシステム、「ネガ・ワット」と呼ばれる制度を導入してはどうか。前者がペナルティを与える姿勢なのに対して、これはメリットを与えるやり方で、国民は「楽しく」とは言えないまでも、「前向きに」節電に取り組めるのではないか。
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