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2012-07-27 00:00
地方自治体の知事は外交・国防問題に口を出すな!
吉田 重信
日中関係研究所主宰
石原東京都知事提唱の都が尖閣諸島を購入する計画は、一部の国民に支持されているが、私は愚挙の極みであると考える。なぜなら、尖閣諸島はすでに日本の実効的な支配の下にあり、たとえ個人の私有権を都の所有に移してみたところで、国際法上とくに有利になるわけではないからである。
むしろ多額の金額を支払って尖閣諸島を購入するくらいなら、そのお金で北方4島を不法に占拠しているロシアに対し働きかけるほうが、より効果的なお金の使い方になろう。
石原知事の言動の真の狙いは、中国の「脅威」を煽り、日中関係を徒に緊張させることにある。しかし、外交と防衛問題は政府の専管事項であり、地方自治体の長は国の専管事項である外交と国防問題に容喙してはならないという決まりがある。もし都道府県の知事などが外交と国防問題に勝手なくちばしを入れるならば、国家の基本政策は大混乱になる恐れがある。たとえば、沖縄県知事が独断で米軍基地の閉鎖を決めた場合を想定してみれば、石原知事の言動はきわめて危険な意味合いをもっていることは、明らかである。
しかも、石原知事は一度失敗したオリンピックの東京誘致に再度挑戦し、政治生命を賭けている。ところが、石原知事に反感をもつ中国側は、その影響力を行使して、アジア・アフリカ諸国に東京都のライバルであるイスタンブールに投票するよう工作すると予測されるので、知事の目論見が失敗する公算は大である。結果として知事と東京都民は中国に高価な代償を払うことになろう。
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