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2006-10-20 00:00
非合理な核研究不要論
田久保忠衛
杏林大学客員教授
自民党の中川昭一政調会長が日本の核武装について「議論は必要」と述べたことに対し日本経済新聞10月17日付朝刊が社説「不見識な中川氏の核発言」で批判を加えた。
理由はこの発言が「近隣諸国の疑心暗鬼を呼ぶ」からだという。日本の近隣諸国は北朝鮮、韓国、中国の三国でそのうち北と中国が核を持ち、韓国は必ずしも北への制裁に乗り気ではない。これに日本がかねてから「疑心暗鬼」になっていたのである。日本が近隣諸国の不可解な行動に対抗して核の「研究」をするのが何故いけないのか。この新聞は近隣諸国がみな平和愛好国家で、日本だけが危険な国だとの前提に立っている。
日経社説は「研究」がいけないと言いながら、「軍事的にも日本の核武装は合理的でないとほぼ結論が出ている」とも書いている。結論を出すにもどうしても「研究」が必要なはずだが、「研究」なしにどこの組織が、あるいは日経が「結論」を出したのか。
要するにこの社説は頭から核に対するアレルギーをむき出しにしている。よく地方団体に行くと見かける「核兵器廃絶宣言都市」とか「世界平和宣言都市」の類の発想なのだろう。日本が核を持たぬと宣言さえしていれば中国も北朝鮮も核をやめるのか。国際政治の冷厳な現実から遊離した夢想からせめてジャーナリズムは醒めてほしい。
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