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2012-08-08 00:00
(連載)編集部から:平林博元大使の投稿について(2)
編集部
編集部
政策掲示板「百花斉放」で発表された平林博元大使の発言に対する外国メディアの反応としては、8月3日以降、中国の『新華網』、『人民網』、『環球網』、『光明網』、香港の『文匯網』、シンガポールの『聯合早報』などの中国内外の主要なインターネット・ニュースサイト約60箇所が報道しており、現時点において当フォーラムとしては未確認であるが、『人民日報』、『環球時報』、『光明日報』、『文匯報』、『聯合早報』などの各本紙においても、本件に関する記事が掲載されたものと推測されます。
記事の内容は、『共同通信』の配信をベースにリライトしたものが殆どであり、内容に大差はありませんが、その例として8月3日付けの『人民網』および『環球網』に掲載された記事の全文を紹介すれば、それぞれ次の通りです。
8月3日付け『人民網』
(見出し)日本の元外交官、「丹羽宇一郎氏は駐中国大使の任に堪えない」と批判
(本文)共同通信8月2日付けの報道によれば、日本の駐仏大使を務めた平林博氏はこのほど、丹羽宇一郎駐中国大使は「現在の厳しい日中関係の情勢下では任に堪えず、退き時だ」と述べた。平林氏は、日本の駐インド大使や駐米公使を歴任しているが、元外交官が現役大使を名指しで批判するのは日本では異例である。しかしながら、かつて伊藤忠商事社長を務めた丹羽宇一郎氏は駐中国大使となった初の民間人であることから、平林氏の言論は丹羽氏から要職を職業外交官に取り戻したいとの思惑がみられるとの見方もある。日本ではすでに今年秋の外務省人事の異動の時期に丹羽宇一郎氏の交代を探る動きがでてきている。平林氏は現在「日本国際フォーラム」の副理事長を務めている。同組織は、外交政策に関する民間のシンクタンクであり、そのホームページ上で上記の提言を公開している。平林氏は、「経済人として優れていても、それだけで駐中国大使の任は果たせない。もし、財界人を大使に就けるなら、難しい任務を果たさないで済む国に任じるべきである」と述べている。
8月3日付け『環球網』
(見出し)日本の元外交官、「丹羽氏は要職に堪えられない」と批判、辞職を提言
(本文)共同通信2日付けの報道によれば、日本の元駐仏大使である平林博氏はこのほど、日本の駐中国大使の丹羽宇一郎氏はその要職に堪えることが出来ないとして、丹羽氏の辞職を提言した。平林氏は「(丹羽氏は)現在の厳しい日中関係の情勢下では任に堪えず、退き時だ」と述べている。報道によれば、平林氏は幾度も大使を務めているが、元外交官が現役大使を名指しで批判するのは異例である。しかしながら、かつて伊藤忠商事社長を務めた丹羽氏は駐中国大使となった初の民間人であることから、平林氏の言論は丹羽氏から要職を職業外交官に取り戻したいとの思惑がみられるとの見方もある。そのほか、丹羽氏の東京都の尖閣諸島「購入」計画に反対するとの言論に関し、平林博氏は丹羽氏のこの発言を「配慮に欠ける行為だ」と批判している。また、「辞任コールが続く丹羽氏をもはや中国が大使として信用することはないであろう」と述べている。平林氏は一貫して、財界人が政治に従事することを「あまり歓迎しない」とし、「経済人として優れていても、それだけで駐中国大使の任は果たせない」と述べる。また「もし、財界人を大使に就けるなら、難しい任務を果たさないで済む国に任じるべきである」としている(おわり)。
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