ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2013-05-31 00:00
川柳で政治を見ればよく分かる
杉浦 正章
政治評論家
特賞は<変わるけど最初の言葉が本音でしょ>だ。シコシコと集めた朝日川柳とよみうり時事川柳を一挙大公開して、政治を切る。杉の子とあるは自作。<ミクスより節句働き先つぶれ>(杉の子)。政権発足から5か月を過ぎたが、この間、首相・安倍晋三が終日、自宅で過ごした“完全休養”はわずか3日間だという。筆者がいの一番に指摘したように“異常”さを感ずるほどの安倍のロケットスタートだ。遅ればせながら官邸の首相周辺もそれに気付いて、健康を気遣う声が出始めたが、本人はよほど体調に自信があるのか、意に介さない。休日を活用して外遊や地方視察などをこなす勢いが止まらない。連休などはほとんど返上だ。官房長官・菅義偉は5月30日「海外を訪れ、国益のため頑張りたい、という危機感で、脇目も振らず働いている」と弁護しながらも、「正直言って、週1回は休んでほしいと強く思っている」と本音もぽろり。株価暴落で、アベノミクスも一休みの感。<暴落は神の戒めでございます> (朝日)と達観して、安倍は休養をとるべきだ。体力を過信すると、本当に御身が危ない。極度の疲労でバランス感覚を失い、変な発言をするようになる。
そのアベノミクスバブルよりも、やはり先に弾けてしまったのが維新バブル。薄汚い「慰安婦発言」の連発と、これもまた薄汚いマスコミのせいにした撤回の連続。<変わるけど最初の言葉が本音でしょ>(朝日)と本質を見抜かれた。維新共同代表・橋下徹の人格が疑われるが、<「撤回」を「徹回」と書く人が増え>(読売)と親からつけて貰った名前までけなされてしまった。本当に、弱者に目が行かない政治家の典型を見せた。<母上が慰安婦だったら何と言う>とまで朝日でこき下ろされて、「あんまりだ」と影で泣いてももう遅い。その言い訳も反省の色などかけらもなく、しゃべればしゃべるほど恨まれていることを知らない。<傷に塩ふり小僧得々>(朝日)と、「小僧」呼ばわりされてしまったが、ぴったりの形容だ。米国訪問も中止したが、その言い分が「メリットがない」では、アメリカもしまいには怒る。<「メリットない」俺のセリフと米が言い>(朝日)だそうだ。それにつけても、大阪のマスコミはレベルが低い。「市議会で問責決議が通る」「市長選と参院選のダブル選挙だ」と大騒ぎしたが、公明党の離反であえなくぽしゃった。<大阪は期待ばかりで記事を書き>(杉の子)をやってはいけない。橋下は最後にとどめを刺された。<これからは自己弁護士と称すべし>(朝日)。
その橋下発言が女性蔑視に敏感な国際オリンピック委員会(IOC)にまで影響を及ぼし、無知極まりない都知事・猪瀬直樹のイスラム批判発言と“増幅”しあっているという。30日には3都市がプレゼンテーションをしたが、東京招致が風前の灯のようだ。石原慎太郎の「暴走老人」を引き継いで、猪瀬が「暴言老人」になってしまった。まったく<言わずもがな石原猪瀬どこか似て>(読売)である。朝日から<引き継ぎがうまくいってる東京都>と皮肉られるわけだ。もっとも石原には<俺ならばまたかで済んだと前都知事>(朝日)という見方もある。さもありなんだ。安倍が猪瀬を弁護したが<知事の尻拭う人のは誰拭う>(朝日)はいささか下卑ているが、白い犬の尻尾だ。尾も白い。
<変な時期変な国行く変な人>(読売)とやゆされたのが内閣官房参与・飯島勲の北朝鮮訪問だ。キッシンジャー並みの隠密外交のはずだったが、孤立していた北は、これをフルに活用した。<極秘だと行けば待ってたショータイム>(朝日)で、北は空港に報道陣を詰めかけさせて、大々的にPR。話の内容は全く外に出ていないが、韓国にしてみれば<竹島に加え飯島気に障り>でカチンときたのだろう。散々批判して、お得意の与太情報や謀略情報を新聞に流している。秘密外交はどの国でもやっていることで、韓国などに流したら、あっという間に謀略に使われてしまって、できることもできない。伝達しないことが100%正解であった。外務省にも知らせない訪朝を、なんで韓国に知らせなければならないかだ。米国は信用出来るから少しは事前に連絡してもよかった。飯島訪朝は緊張緩和には役だった。<ミサイルの春の公開展終わり>(読売)となったからだ。こうして政治は参院選一色となった。支持率が安倍も自民党も高く、自民党が好調であることは間違いあるまい。朝日は<勝たせたくないけど勝てる党がない>と悔しがっているが、これは間違いなく同社の本音だ。
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
公益財団法人
日本国際フォーラム