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2006-12-19 00:00
東アジア地域統合に求められる日中協力
伊東道夫
会社員
今、世界で地域統合への動きが活発化している。代表的なものとして、EU(欧州連合)、NAFTA(北米自由貿易協定)などがある。そのなかで、ようやく最近になって「東アジア経済共同体」構想が議論されるようになった。日本も現在の経済状況から完全脱皮を図る為にも、東南アジアで既に地域統合しているASEANとの連携を強化しつつ、ASEAN、日本、中国、韓国が共に発展していこうという「東アジア経済圏」構想を重視し、積極的に推進していくべきと考える。
しかし、気になるのが、ここでイニシアティブを取っているのが、日本ではなく中国ではないかという点である。1997年にアジア通貨危機が発生し、アジア経済は大きな打撃を受けたが、特に東南アジア経済の受けた打撃は、予想以上であった。中国はそこで大きな役割を果たし、イニシアティブを確立し、現在のASEANとのFTAを中心とするEPA交渉においても一歩先に進んでいるように思える。
こういった、中国の東アジアの地域統合への積極的姿勢は、評価すべきことかも知れないが、ASEANとのFTA、EPAの交渉は、日本、中国、韓国がそれぞれ別々に行っていて、地域統合をめざすよりも、3国によるアジア3極化をめざしているのではないか、そしてそのことによりアジア地域の経済活性化の勢いはむしろ限定されるのではないか、と危惧される。
こういった状況の中で、日本が考えていかなくてはいけないのは、「東アジア経済圏の成立」を可能にするため、日中韓3国間、特に日中2国間に相互信頼関係を構築してゆくことである。つい最近までの日中関係は、政治的にみて異常な事態であったが、これからは真の信頼関係を構築し、「政冷経熱」を「政熱経熱」に変えてほしい。東アジアに力強い経済圏を成立させるために、日中両国の協力を期待したい。
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