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2013-12-20 00:00
改善される難病対策
船田 元
元経済企画庁長官
難病対策には、大人の難病と、子どもの難病(小児慢性特定疾患)に対するものがある。その中心的な施策は、医療費助成だが、現在のところ対象疾患は大人で56疾患、子どもで514疾患にのぼっている。
しかし難病と言われる疾患はこれに留まらず、多くの患者団体やその支援者から、その対象に加えてほしいとの要望も、従来から頻繁に寄せられていた。今回やろうとしている改善は、大人の対象疾患数を約300に、子どものそれを約600に増やそうとするものだ。助成の総受給者数も、現在の89万人から165万人に、大幅に増えることになる。
具体的には自己負担割合が、現行の3割から2割に下がるほか、負担上限が所得階層に応じて、2,500円から2万円に設定される。子どもはその半額となる。当然総額も1,600億円から2,140億円に膨らむこととなるが、これは消費税増税によって賄われる。
もちろん難病対策にはその他にも、診断基準の確立や原因の特定、特効薬の開発など、最先端の医療技術を駆使して、これを克服しなければならない。日本版NIHの早期の創設が望まれる。さらには難病を抱える患者さんとその家族が、安心して受けられる福祉サービスの整備も望まれる。難病対策が十分に行われるか否かが、その国の成熟度や優しさを推し測るバロメーターと言っても、言い過ぎではないと思う。
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