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2013-12-28 00:00
(連載)安倍総理の靖国参拝を考える(1)
平林 博
日本国際フォーラム副理事長
12月26日に安倍総理が靖国神社を参拝した。これを支持ないし歓迎する日本人は多い。しかし、案の定、中国および韓国は強烈に反発した。左翼傾向の強いわが国マスコミや「知識人」も、中韓政府の反安倍の合唱に加わった。在京米国大使館は「(参拝直後の総理発言のなかの)過去への反省と日本の平和への決意を再確認する表現に留意する」としながらも「失望している」との声明を発表した。1日遅れで、ロシアもEUも、批判に加わった。台湾はマイルドな批判をした。東南アジアやインドなどは、特段の批判はしていない。中韓や一部日本のマスコミが良く使う「アジアの反発」などは、ここには見られない。反発しているのは中韓だけである。北朝鮮ですら、強い反応はしていない(注/12月28日現在)。
靖国神社をどう理解するかは人によってさまざまだが、戊辰戦争以来のすべての日本人戦没者(ただし、戊辰戦争については官軍のみ)を祀っている。今回、安倍総理は、旧日本軍と戦って散った米国人や中国人を含め、世界のあらゆる国の戦没者を祀った鎮霊社にも参拝し、今後の平和を祈った。バランス感覚を働かせたのである。
問題は、1978年以来、靖国神社にはA級戦犯が合祀されたため、中国が中国侵略の責任者への敬意を表する行為だとして、反発してきた。米欧やロシアなどの戦勝国も、極東軍事裁判の正当性へのチャレンジ、さらには戦後の戦勝国の作った秩序へのチャレンジと受け止め、批判に傾く傾向がある。最近では韓国も反発するが、韓国は日本が外交交渉によって併合した相手であるから、旧日本軍は韓国人とはそもそも戦っていない。韓国の靖国批判は、大きな歴史問題の文脈の中でとらえられているようだが、歴史的にも、理論的にも、日本が戦った中国や連合国と同じ土俵には立てないはずである。韓国の場合は、日本への「怨」の感情の一つの捌け口なのであろう。
米国人の中でも、例えばジョージタウン大学のケビン・ドーク教授は、「靖国問題は、日本国民と国会議員が自ら決める内政問題だ。中国と韓国がなぜ、この日本の国内問題に首を突っ込むのか、いまだに理解できない。安倍首相の靖国参拝は戦争を始める意思の合図でもなく、旧日本軍を奉ずるものでもない。首相は、国内外で国家と国民のために命を落とした人々の霊を、慰めたいと欲しているのだ。中国と韓国の指導者は、同じように自国民を慰霊したいと望まないのだろうか。(中略)今度の靖国参拝で最も印象的なのは、本殿だけではなく鎮霊社を訪れた意味を理解して欲しい。ここには第二次大戦で、旧日本軍と戦った米国人や中国人なども含まれている。安倍首相が鎮霊社を参拝したのは平和を望む意思があったからであることは明白である」(産経新聞12月28付記事からの抜粋)と述べている。(つづく)
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