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2014-06-07 00:00
選挙権年齢と成人年齢を18歳で揃えよう
船田 元
元経済企画庁長官
参議院で間もなく成立しようとしている憲法改正国民投票法改正案では、投票出来る年齢を本則では満18歳からとしつつ、施行後4年間は経過措置として満20歳からとした。さらに選挙権年齢を20歳から18歳に引き下げられれば、4年を待たずに18歳とすることとした。なぜ18歳にするかといえば、18歳以下は世界190ヶ国中171ヶ国で、世界標準だからだ。また憲法は国の基本を定め、将来の国のかたちを決めるため、出来るだけ多くの国民に投票してもらいたいからだ。さらに選挙権年齢と国民投票年齢を揃えるのは、同じ参政権を行使する年齢がばらばらでは混乱を起こしかねないからだ。
そしてもうひとつの年齢である成人年齢、即ちおとなの年齢についても、民法改正により18歳に引き下げるべきだということが、検討課題となっている。おとなとは親権から離れて独立すること。一人で契約が結べることである。投票行為を通じて国政に参画することは、立派なおとなとしての行為であり、合理性がある。外国でもほとんど揃っている。
しかし、このことについては、日本では慎重論も少なくない。18歳はまだまだ未成熟で、一人で勝手に契約したら、消費者被害が急増しないか?ただでさえ若者の投票率が低いのに、もっと低くなってしまうなど。しかし、私は世界の若者より日本の若者が劣っているとは思わない。各国の若者がやっていることを、日本の若者がやれないはずはない。
ただ同時に、私は引き下げのための諸条件を整える必要はあると思う。高校教育で偏りのない憲法教育や政治教育をしっかりやること。ただし知識の詰め込みでなく、模擬投票などの実践を伴ったものとすべきだ。消費者教育も然りである。これからの4年間の間に、しっかり取り組みたい。
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