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2015-01-18 00:00
(連載1)プーチン大統領は逆境をはねのけられるか
飯島 一孝
ジャーナリスト
プーチン大統領は今年、3期目の就任から4年目を迎え、任期6年の後半期に突入する。ロシアはウクライナ紛争で米国と対立、冷戦中のキューバ危機以来の重大事に直面している。さらに、西側の経済制裁に加え、思わぬ原油安でロシア経済は窮地に陥っている。ロシアはこの逆境をはねのけ、多極化世界のプレイヤーとして生き残ることができるだろうか。
大統領は昨年暮れの定例会見で、国際社会から強い批判を浴びているクリミア半島の編入などについて「ウクライナの危機の過程で我々は正しかったと思う」と述べた。また、経済制裁による影響についても「(ロシアの現状は)国民、文明、国家として自己を保全したいという当然の希望に対する代償だろう」と自らを正当化し、米欧の攻勢に一歩も引かない姿勢を見せた。
一方、オバマ米大統領は年末のラジオ・インタビューで「(ウクライナの主権侵害などで)ロシアは戦略ミスを犯した」と指摘し、「ロシア国外の人々は今やプーチン大統領のしたことを賢いとは思わないだろう」とこき下ろした。オバマ氏はプーチン氏について「3、4か月前は誰もが天才と思った」とも語り、苦境に陥っているロシアを皮肉った。
プーチン氏もロシアが経済的に苦境に陥っていることを認め、「苦境を抜け出すには最悪で2年程度必要」と語り、国民に忍耐を呼びかけている。新年の国民へのメッセージでも「一人ひとりが効果的、創造的に取り組めば自力で課題を成し遂げられる」と、国民の愛国心に訴えた。プーチン大統領が自国経済を苦境に追い込んでもウクライナにこだわるのは、同国をロシアの勢力圏に留めておくことがロシアにとって死活的に重要と考えているからだ。ロシアの安全保障を維持するには、ロシアの飛び地カリーニングラードからベラルーシ、ウクライナ、グルジアを結ぶラインをロシアの防衛線とみなし、何が何でも維持するつもりでいる。(つづく)
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