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2015-01-19 00:00
(連載2)プーチン大統領は逆境をはねのけられるか
飯島 一孝
ジャーナリスト
このため、プーチン大統領はEUよりもNATOを重視しており、ウクライナのNATO加盟は絶対認められないとの立場をとっている。08年にグルジアとの戦闘行動に出たのも、親米派のサーカシビリ大統領を放置すると、グルジアがNATO加盟を急ぐ恐れがあったからだ。今回もウクライナが同様の態度を示せば、ロシアは強硬策を取り、ウクライナ危機はさらに深刻になるだろう。
プーチン大統領は当面、ウクライナ東部をウクライナとモルドバの間にある沿ドニエストルと同じような「凍結された紛争地域」とし近い将来、ロシア軍を駐留させ、ウクライナの実効支配が及ばないようにする腹だろう。しかし、ウクライナ政府はこれを認めないだろうから、戦闘は新年明けから再び活発化するのは避けられない情勢だ。
こうした状況になったとき、問題は米国や欧州がどう出るかだ。オバマ大統領がこれまでのようにロシアの言い分を聞かず、あくまで「封じ込め」の姿勢を続ければ事態はさらに悪化するだろう。この際、プーチン大統領と胸襟を開いて話し合い、事態の打開策を真摯に模索する以外に解決の道はない。
ロシア人は、ナポレオン軍の猛攻を耐え、ヒットラーの急襲にも負けず、じっと耐え忍んで敵を撃退してきた経験を持っている。今もプーチン大統領の下で一致団結して難局に立ち向かおうとしている。西側は冷戦の「敗戦国扱い」を改め、ロシアを仲間に引き込んで対応する方向に頭を切り換えるべきではないだろうか。(おわり)
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