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2015-03-31 00:00
頻発する中東のテロに思う
船田 元
衆議院議員
去る3月19日、北アフリカのチュニジアの首都チュニスで、イスラム過激派と思われる武装集団が無差別発砲し、日本人3人を含む20数名が犠牲となった。ご冥福をお祈りする。チュニジアといえば、北アフリカでも最も治安が良く、カルタゴの遺跡など文化遺産も数多くある美しい街というのが、これまでの印象である。そこでのテロはいまだに信じられない。
チュニジアでは2010年12月に、独裁政権だったベンアリ大統領が民衆暴動により失脚し、民主的政権が誕生した。チュニジアの代表的な花である「ジャスミン」を冠して、「ジャスミン革命」と呼ばれている。この事件が中東各国に波及し、「アラブの春」に繋がっている。
しかしながら「アラブの春」はそれらの国に「春」をもたらしたかといえば、必ずしもそうではない。チュニジアにおいても、革命前の経済は比較的順調だったが、その後は低迷を続け、皮肉にも革命前より格差が拡大してしまった。これに対する不満がイスラム原理主義を勢いづかせ、各国でテロ事件を頻発させているのだ。イラクやシリアにおけるISの勢力拡大も、「アラブの春」の間隙を縫う形で行われたようだ。
我々欧米先進国の仲間は、口を開けば「テロとの戦いに勝利する」と述べるが、そう簡単に勝負はつかないと思う。また武力や圧力で原理主義者たちを屈服させることは困難であり、より根本的には中東各国における経済を立て直し、貧困や格差をなくして行くことが大切である。
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