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2015-06-08 00:00
(連載1)伊勢志摩サミットの外相会合は広島で
角田 勝彦
団体役員、元大使
安倍晋三首相は、6月5日、2016年の日本での主要国首脳会議(サミット)を三重県で開催すると発表し、「伊勢志摩サミット」と命名した。今回立候補した8自治体は、いずれも開催地にふさわしかったが、伊勢志摩は近年の警護面重視と「自然、文化、伝統」の評価から無難で妥当な選択といえよう。
さて安倍首相は、外相や財務相などの閣僚会合はほかの候補地での開催を検討する考えとされる。外相会合の候補地として、広島は重要である。今年のNPT運用検討会議は最終文書を採択することなく終了した。世界がこの打撃から立ち直るためにも日本は唯一の被爆国として世界へ「核(兵器)なき世界」を訴え続ける道義的責任がある。伊勢志摩サミットの外相会合は広島にすべきだろう。
1975年に始まった主要国首脳会議(サミット)は、G20発足やウクライナ危機によるロシアの排除などにかかわらず、「グローバルな視点から国際社会の問題に対応できる」国際社会の重要な枠組み(安倍首相のエルマウ・サミット冒頭発言)である。ロシアを排除した昨年来、G7(先進7カ国)体制により自由主義の理念が強調されている。サミットは、さらに国連安全保障理事会の常任理事国でない日本にとって、国際社会で発言力を確保するうえで、重要な外交の枠組みである。またアジア唯一の参加国として、独自の存在価値を示すことが出来る場所である。
日本では過去5回、サミットが開催された。2000年は沖縄県名護市、08年は北海道洞爺湖町が選ばれた。今回は、8自治体が立候補した。広島市で核廃絶を訴える案や、仙台市で東日本大震災の復興をアピールする案もあった。結局、エルマウ・サミットへ出発する直前の6月5日、安倍首相は三重県志摩市を選び、「伊勢志摩サミット」と命名した。「日本の美しい自然、豊かな文化、伝統を感じてもらえる」と強調した。近年は警備面を重視し、人口密集地を避ける例が多かった主会場は、賢島となった。妥当な選択だろう。(つづく)
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