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2015-06-30 00:00
憲法学者の違憲論についての加藤成一氏の意見に同感
玉木 洋
大学教員
6月26日付け本欄への加藤成一氏の投稿「憲法学者らの集団的自衛権行使『違憲論』を排す」に同感だ。加藤氏は、「そもそも、憲法の目的は、日本国民の生命・財産や、日本国の平和・安全を守ることであって、そうだとすれば、憲法はその目的に沿って解釈されなければならない」と主張しておられる。まさに同感である。
違憲論を唱える憲法学者の小林教授などは、日本人の乗る米国艦船に対する攻撃の際の自衛隊の対処について「それは個別的自衛権の問題である」と言い、その必要性を認めておられるように思われるが、個別的自衛権として容認されるとしても、自衛隊法の改正により「ポジティブリスト」にその活動を載せなければ、自衛隊はその行為ができない、ということをあえて無視している。まさかご存じないということではないだろう。
違憲論を唱えるもう一人の憲法学者である長谷部教授の所論、つまり「従来の政府の憲法解釈を越えるから違憲。解釈の変更は法的安定性を欠くから違憲」にいたっては、自国防衛の必要という根底から考える視点が皆無である。憲法解釈の変更ということは珍しいことではないのだから、反対のための反対ではなく、合理性を踏まえて議論してほしい。
憲法学者の世界は「憲法を守りたい人たちの集まり」という性格がどうしても残るところがあるように思われる。憲法学の世界のこれまでの論理に拘泥せず、憲法学の蓄積は踏まえつつも、国家・国民の安全を守るための政策についての議論をする以上は、事実と論理に基づいて、最善の政策を導くための議論をしていただきたいものである。
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