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2015-07-24 00:00
48億キロの彼方に思いをはせる
船田 元
衆議院議員
地球から48億キロも離れた冥王星に、NASAの惑星探査機ニュー・ホライズンズが9年ほどかけて到達した。想像もつかない距離だが、光や電波でも4時間かかるというから、地球からの制御は大変な困難を伴っただろう。
冥王星といえばかつて惑星協会から、太陽系の惑星の中でも軌道面が他よりもかなりずれており、地球の衛星である月よりも小さいため、一人前の惑星とは認めず、「準惑星」に格下げされた経緯を持つ。しかし至近距離から写された勇姿は、堂々としたものだ。
今回の観測のデータ全てが地上に届くには、少しずつ送信するため約一年かかるとされるが、既に送られた写真には3500メートル級の山々が写っていた。富士山とほぼ同じ高さだが、地球の直径の3分の1ほどの冥王星にとっては、10000メートル級の山々の感覚だ。詳細が分かってくれば「惑星」に返り咲くかも知れない。
惑星探査といえば、私たちの記憶に新しいのは「はやぶさ」による、小惑星イトカワへの着地とサンプルリターンである。この時も長く行方不明になりつつ、見事にミッションを成し遂げた快挙に感動した。ニュー・ホライズンズも音信不通になりながら、とうとう冥王星に辿り着いた。人々が極限に挑む時は、必ずと言っていいほど、ドラマが生まれる。彼はこれから太陽系を抜け出し、彗星の巣と言われるカイパーベルトを通過し、さらにその外へと長旅を続けるだろう。未知のドラマが続くことを期待している。
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