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2015-08-18 00:00
(連載1)安保関連法案より地方創生を
角田 勝彦
団体役員、元大使
安倍総理は戦後70年談話という一つの坂をひとまず乗り越えてゴルフを楽しんだが、経済面では4~6月期GDPのマイナス転落など好ましくない兆しが見えている。アベノミクスの成功のためには地方創生が鍵だが、石破茂地方創生相が9月の自民党総裁選への不出馬を示唆したことが象徴するように、地方経済は沈滞している。TPPへの懸念もある。
参院での安保関連法案の審議は難航しており、国民の理解も拡がっていない。民主党などは「東北 秋の陣」と称し地方選に力を入れている。9月6日の岩手県知事選などが注目されている。筆者が8月3・4日本欄で提言したように安倍内閣は、今こそ安保関連法案のごり押しより、アベノミクス、とくに地方創生に力を注ぐべきだろう。
8月14日の戦後70年談話は内外においてまずまずの成功を収めた。安倍政権の支持者からも批判者からも、不満は表明されているが断固反対という見解が少ないのがその証拠である。国内ではマスコミの論調は分かれたが、過去の首相談話で盛り込まれた4つのキーワード「植民地支配、侵略、反省、おわび」が含まれたことから批判者のコメントも腰砕けになった。支持者も安倍首相から全力を尽くしたと言われれば諦めざるを得ない。
いわゆるタカ派は、8月15日の全国戦没者追悼式での天皇陛下の「さきの大戦に対する深い反省とともに、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願う」などとするお言葉も併せて考えざるをえなかっただろう。談話は長文になったが、その価値はあった。筆者は、5月下旬の寄稿「認識すべき歴史は戦争の歴史のみではない」において「(談話は)現在の世界秩序を正しく認識し、同盟よりも国際協調主義にもとづく世界秩序の尊重と護持を誓うとともに、唯一の被爆国日本として『核なき世界』実現への努力を約束するものであるべきだろう」などと表明した。(つづく)
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