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2015-08-23 00:00
メドベージェフ首相が北方領土訪問を再度言い出した真意とは
飯島 一孝
ジャーナリスト
前回、2012年の大統領選でプーチン氏に大統領ポストをゆずった形のメドベージェフ氏だったが、次期大統領選(2018年)を控え、ようやく動き出したかに見える。先月、北方領土訪問を言い出したのも、内外に存在感を示そうと云う狙いがあったのではないか。
その証拠とも言えるロシアの「政治家ランキング100」が、中立系の「独立新聞」最新号の電子版に掲載された。それによると、ランキングトップは当然ながらプーチン大統領だが 、久々にナンバーツーに復帰したのがメドベージェフ首相だった。ナンバースリーはプーチン大統領の友人のイワノフ大統領府長官で、2位からのダウンとなった。ちなみに、4位はボロジン大統領府副長官 、5位がラブロフ外相である。地味な外相が5位以内に入るのも異例だろう。
ここで思い当たるのは、メドベージェフ首相が北方領土訪問を言い出した狙いである。彼が国家元首として初めて北方領土訪問を強行した2010年11月は、前回の大統領選を間近に控えた時期だった。今回も同じような時期に言い出したと言っても過言ではない。その狙いとはズバリ「大統領候補として存在感を示そう」ということであって、国民の人気取りに他ならない。
日本政府は当然ながら強く反発したが、プーチン大統領の訪日を調整している時期だけに、それほどのインパクトはなかった。最近のメドベージェフ首相の言動をみていると、以前のような改革派的な側面はすっかり影をひそめ、なんとかプーチン大統領に気に入られようと懸命になっている感じがする。かつて「タンデム政権」と言われていた頃の二人は、それぞれ別の顔を演じていた。これからプーチン後継を巡って再び政治闘争がはげしくなるなかで、メドヴェージェフ首相はその中心に居座るか、このままプーチン大統領の影武者的存在で終わるか、は不明だ。
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