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2015-09-15 00:00
50年に一度の大雨から学ぶべきこと
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
去る9月9日から10日にかけて、栃木県と茨城県を中心とした、集中豪雨が発生した。台風18号崩れの温帯低気圧と西日本上空の寒気渦、そして台風17号の東からの風が、ちょうど栃木上空でぶつかり合い、強力な収束帯が長い時間、居座ったためのようだ。関東南部からの発達した積乱雲が、次々と南から北へ流れ込み、「線状降水帯」という耳慣れない気象現象を起こしたらしい。平成10年にやはり台風の影響で起きた「那須大水害」や、昨年の広島市における大規模土砂災害も、同じ現象だと言われている。
9月8日の降り始めからの雨量が500ミリを超えており、気象庁は10日未明、「大雨特別警報」を関東地域で初めての宣言をした。記者会見では「50年に一度起きるか起きないかの異常事態であり、甚大な被害が発生するか、既に発生している危険が迫っている」とか、「自らの安全を守る行動をお願いしたい」などと、極めて厳しい言葉で警告を発した。実際栃木県内では、土砂崩れなどで2名の犠牲者が出たほか、床上、床下浸水が数十軒、公共交通機関の寸断や、橋梁の流失など、那須大水害に続く被害が発生した。さらに深刻な事態は、下流の茨城県で発生した。鬼怒川下流の常総市では堤防決壊のため、多くの家屋が水に浸かり、多くの住民が避難を余儀なくされた。心からお見舞いを申し上げたい。
栃木県の被害は茨城県に比べてかなり限定的であったが、50年に一度の大雨を何とか克服出来たのには、歴史的背景があるのではないかと思う。かつて「土木知事」と異名をとった横川知事を初めとして、歴代の栃木県知事は、河川改修や砂防工事など、地道な公共投資を手を抜くことなく実行し、強靭な県土作りに邁進して来たと思う。今になってその成果が証明されたのかも知れない。
地球温暖化の影響で、今後益々豪雨の発生頻度が増すだろう。このような時、私たちは子供達の安全を守るため、今回のような事態を出来るだけ避けて行く必要がある。奇しくも台風の影響頻度が高い「二百十日」を迎えている。この時こそ防災教育を徹底し、国土強靭化のための施策を進めることの重要性を再認識しなければならない。
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